POSレジ比較|スマレジとAirレジの料金・機能・決済連携と選び方
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POSレジ比較|スマレジとAirレジの料金・機能・決済連携と選び方

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

最終ファクトチェック: 2026-05-16

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店舗にPOSレジを導入するとき、スマレジとAirレジ(エアレジ)のどちらを選ぶかは多くの店舗オーナーが直面する比較検討です。スマレジは高機能な在庫管理と多店舗対応、Airレジはシンプルかつ無料という対照的な強みを持ちます。

ただし、単純に「無料ならAirレジ」「高機能ならスマレジ」と切り分けるだけでは、判断材料が不足します。業態・店舗数・将来の拡張計画・決済手段・会計ソフト連携など、複数の要素を掛け合わせて検討する必要があります。

本記事では、スマレジとAirレジを料金・機能・決済連携・多店舗対応・サポート体制の5軸で比較し、業態別・開業フェーズ別の選定基準を整理しました。当社のBtoC店舗マーケティング支援で蓄積した現場視点も交え、POSレジ選定の実務判断材料としてご活用ください。

POSレジ選定の全体像と、この2製品を軸にする理由

POSレジは製品数が多く、比較サイトを開くと30製品以上が並びます。ただし店舗の現場で実際に候補に残るのは、たいてい数製品です。全体像を先に押さえておくと、比較の焦点が定まります。

タブレットPOSは、大きく3つの層に分かれます。

位置づけ代表的な選択肢
無料・低コスト層初期費用を抑えて始める。基本のレジ機能が中心Airレジ、Square POSレジ、スマレジのスタンダード
拡張型クラウドPOS在庫・顧客・多店舗まで扱う。プランで機能を足すスマレジの有料プラン、CASHIER など
業種特化・大規模向け業種固有の運用や本部機能に対応。導入支援込み飲食・小売向けの業種特化POS、レガシー型POS

最初に決めるのは製品名ではなく、自店がどの層を必要としているかです。 1店舗で会計を回すだけなら無料層で足りますし、在庫と多店舗を扱うなら拡張型が要ります。層が決まれば候補は自然に絞られます。

本記事でスマレジとAirレジを軸に扱うのは、この2製品が「無料層」と「拡張型」の代表として、多くの店舗で最後まで残る比較になるためです。Square POSレジも無料層の有力な選択肢ですが、決済サービスと一体で選ぶ設計のため、決済事業者を先に決めている店舗向きです。業種特化POSは初期費用と導入期間が大きく、1店舗目の開業では過剰になりやすい選択肢になります。

POSレジの費用相場

製品ごとの料金表は各社が公開していますが、実際に効いてくるのは合計額です。POSレジのコストは3層で構成されます。

費用の層相場の目安効いてくる場面
ソフトウェア月額0円〜月額1万5,000円台多店舗・在庫・顧客管理を使う段階
決済手数料決済額の3%前後売上が伸びるほど比例して増える
周辺機器の初期費用14万〜20万円前後導入時に一度だけ。機器構成で変わる

月額だけを見ると無料POSが有利に見えますが、売上規模が大きい店舗ほど、総額に効くのは月額より決済手数料です。 キャッシュレス決済額が月300万円なら手数料3%で月9万円となり、ソフトウェアの月額差は誤差の範囲に収まります。逆に売上がまだ小さい開業期は、初期費用と月額を抑える判断が効きます。金額はいずれも2026年時点の目安のため、契約前に各社の公式情報と見積りで確認してください。

無料のPOSレジで詰まる条件

無料から始めること自体は合理的な判断です。ただし、次の条件に当たると有料プランや他製品への移行が必要になります。導入前に自店が該当しないかを確認しておくと、移行のやり直しを避けられます。

  • 2店舗目を出し、全店舗を横断して売上や在庫を見たくなったとき
  • 在庫の発注点管理や棚卸しを、レジと同じ画面で回したくなったとき
  • 顧客ごとの購買履歴やポイントを、会計と紐づけて管理したくなったとき
  • 免税対応や外部システムとのAPI連携が必要になったとき

移行のコストは、料金差ではなくデータ移行とスタッフの再教育に出ます。将来これらに当たる見込みがあるなら、最初から拡張できる製品を選んでおくほうが結果的に安く済む場面があります。

スマレジとAirレジの基本情報

まずは両サービスの概要を押さえます。

スマレジの概要

スマレジは株式会社スマレジが提供するクラウドPOSレジサービスです。2011年にリリースされ、現在は全国の店舗で広く稼働しています。iPad/iPhoneで動作し、クラウドで売上データを管理するタブレットPOS型のシステムです。

特徴は拡張性の高さにあります。スタンダードプラン(無料)から始めて、店舗の成長に合わせてプレミアム(月額5,500円)、プレミアムプラス(月額8,800円)、フードビジネス/リテールビジネス(月額15,400円)とプランを上げていく設計になっています。APIを公開しており、外部システムとの連携や独自カスタマイズにも対応できます。

Airレジの概要

Airレジはリクルートが提供するiPad/iPhone向けPOSレジアプリです。2013年にサービスを開始し、国内のタブレットPOSでは広く使われている製品です。POSレジの基本機能が無料で使えることが最大の特徴です。

リクルートのAirシリーズ(Airペイ・Airレジ オーダー・Airリザーブ等)と連携する設計で、決済・注文・予約を一つのアカウントで管理できます。Airレジ単体では月額費用が発生しませんが、飲食店向けのオーダー系サービスは別料金です。

関連記事: Airレジの使い方 初期設定から日次運用までの完全ガイド

料金プランの比較

POSレジ選定で最初に確認するのが料金体系です。両者のプラン構成を整理します。

スマレジの料金体系(2026年時点)

プラン月額(税込)主な対象
スタンダード0円1店舗・基本レジ
プレミアム5,500円複数店舗管理
プレミアムプラス8,800円顧客管理・ポイント
フードビジネス15,400円飲食店(注文管理)
リテールビジネス15,400円小売(在庫管理)

スタンダードプランは無料ですが、1店舗限定・メールサポートのみという制約があります。複数店舗を運用する場合はプレミアム以上が必須です。

フードビジネスプランは2025年12月にリニューアルされ、モバイルオーダー機能を含む新プラン(月額15,400円)が新規向けに開始されました。従来はフードビジネス12,100円にモバイルオーダーを別途追加する構成だったため、単純な値上げではなく機能込みの再編です。既存利用者の扱いは公式情報で確認してください。

Airレジの料金体系

項目料金
POSレジ機能無料(0円)
Airペイ(キャッシュレス決済)端末無料貸与/決済手数料は決済手段で変動(主要カードは3.24%前後)
Airレジ オーダー(注文・セルフオーダー)別サービスで有料。基本料金+端末台数で変動

Airレジは月額課金が一切ないため、イニシャルコストはiPad/iPhone本体と周辺機器(レシートプリンター等)のみです。決済手数料はAirペイ経由で発生しますが、これはどのPOSレジを使っても同水準のコストがかかるため、実質的に「POSレジとしての月額費用ゼロ」と考えられます。

料金比較のポイント

月額だけで比較すると「Airレジが圧倒的に安い」となりますが、実際のランニングコストは使い方で変わります。

たとえばスマレジのスタンダードプラン(無料)でも、1店舗運用で基本的なレジ機能だけ使うなら料金差はゼロです。**差が出るのは「2店舗目以降を出すとき」「在庫管理を本格化するとき」「顧客管理・ポイント機能を使いたいとき」**で、その段階でスマレジは月額5,500〜15,400円のコストが発生します。

一方、Airレジは店舗数が増えても月額費用が増えません。ただし後述する「機能の上限」に注意が必要です。

機能比較 10項目で見る違い

料金の次に重要なのが機能です。POSレジの実務で差が出る10項目を比較します。

比較一覧表

比較項目スマレジAirレジ
売上管理全プラン対応対応
在庫管理リテールビジネスで高度基本的な管理のみ
顧客管理プレミアムプラス以上(10万件)シンプルな会員管理
多店舗管理プレミアム以上で対応店舗ごとに独立運用
オーダーエントリーフードビジネスで対応Airレジハンディで対応
セルフオーダーフードビジネスで標準搭載Airレジオーダーで対応
免税対応リテールビジネスで対応対応
API連携プレミアム以上で汎用API公開2025年8月にデータ連携APIを追加(連携先は公式一覧の範囲)
会計ソフト連携freee/弥生/MFクラウド対応freee/弥生/MFクラウド対応
レポート分析AIレポート(プレミアムプラス以上)基本的な売上レポート

在庫管理の違い

最も差が出るのが在庫管理です。

スマレジのリテールビジネスプランは、入出庫管理・棚卸し・発注点管理・ロット管理など、小売店で必要な在庫管理機能を網羅しています。バーコードリーダーと連携した入庫処理やPL管理もプランに含まれており、「POSレジ+在庫管理システム」として運用できます。

Airレジも在庫管理・棚卸し・在庫切れの通知には対応しています。差が出るのはその先で、発注点管理や入出庫、店舗間の在庫移動といった運用まで求める小売店ではスマレジが有利です。「在庫管理ができるか」ではなく「どこまでの在庫運用を任せられるか」で比べてください

多店舗管理の違い

スマレジはプレミアム以上のプランで、複数店舗の売上データをクラウド上で一元管理できます。店舗間の商品移動や、全店舗横断のレポート分析が可能です。

Airレジは、複数店舗で利用する場合に店舗ごとのアカウント管理が基本となります。全店舗を横断した統合分析や在庫の店舗間移動には対応していません。3店舗以上の多店舗展開を視野に入れる場合は、この差が運用負荷に直結します

API連携の違い

店舗運営のデジタル化が進むと、POSレジと他のシステム(EC・CRM・会計・分析ツール等)を連携させる需要が出てきます。

スマレジはプレミアム以上でAPIを公開しており、売上データ・商品データ・顧客データを外部システムに連携できます。ShopifyやBASE等のECプラットフォームとの連携や、独自の分析ダッシュボード構築も技術的に可能です。

Airレジも2025年8月にデータ連携APIを追加し、APIキーを発行して外部システムとデータをやり取りできるようになりました。ただし連携できる範囲は公式が案内するシステムが中心で、独自開発で自由に組む用途にはスマレジの汎用APIのほうが向きます。freee・弥生・マネーフォワードクラウドとの会計連携はアプリ内機能として対応しています。

決済連携の比較

キャッシュレス決済への対応はPOS選定の重要な判断材料です。

スマレジの決済連携

スマレジは複数の決済サービスと連携できます。

  • PAYGATE: スマレジが提供する自社決済サービス。VISA/Master/JCB/Amex/電子マネー/QR決済に対応
  • Square: クレジットカード・電子マネー対応
  • StarPay: QR決済に特化した連携。PayPay/LINE Pay/auPAY/d払い等
  • その他: STORES決済、楽天ペイ等とも連携可能

決済サービスを選べる柔軟性がスマレジの強みです。店舗の客層や手数料率を比較して、最適な決済事業者を選定できます。

Airレジの決済連携

AirレジはAirペイ(リクルートの決済サービス)との連携が前提です。

  • Airペイ: VISA/Master/JCB/Amex/Diners/電子マネー/QR決済を1端末で処理
  • 端末貸与: Airペイ契約時に決済端末を無料貸与

Airペイの強みは、1台の端末でクレジットカード・電子マネー・QR決済を全て処理できるシンプルさです。端末無料貸与もイニシャルコストの抑制に寄与します。ただし「Airペイ以外の決済サービスは使えない」という制約は認識しておく必要があります。

決済手数料の比較

決済手数料はどちらも主要カードで3%台前半が目安で、大きな差はありません。ただし料率はブランド・決済手段・年間決済額・キャンペーンの適用で変わり、条件によっては1%台や2%台の設定もあります。比較するときは自店の決済構成に当てはめて、各社の公式料金で確認してください

ただしスマレジは複数の決済サービスを比較選定できるため、業態や決済比率によっては最適な手数料率を追求できます。Airレジ+Airペイの場合はリクルートの一括提供で運用がシンプルな反面、決済事業者の選択肢は限られます。

サポート体制の比較

POSレジは日常業務で使い続けるシステムです。トラブル時のサポート体制は選定時に必ず確認しておくべき項目です。

スマレジのサポート

プランサポート内容
スタンダード(無料)メールサポートのみ
プレミアム以上メール + チャット
プレミアムプラス以上メール + チャット + 電話(コールセンター)

プレミアムプラス以上であれば電話サポートが利用できます。営業時間中のトラブル対応が可能で、IT担当者がいない小規模店舗でも安心感があります。

また、スマレジはオンボーディング(導入支援)として「スマレジ教室」や個別相談を提供しており、初期設定の段階から支援を受けられます。

Airレジのサポート

Airレジはヘルプページとチャットが基本で、電話の問い合わせ窓口も用意されています。ただし有料プランを前提にした専任サポートではありません。

無料サービスの特性上、個別対応の手厚さはスマレジの有料プランに比べて限定的です。リクルートが提供する豊富なヘルプコンテンツとFAQで自己解決を図る設計になっています。

サポート選定のポイント

POSレジのトラブルは営業時間中に発生することが多く、「会計ができない」「プリンターが動かない」といった緊急性の高い事象が起こります。ITに詳しいスタッフがいない店舗では、電話サポートの有無が実務上の安心感に直結します。

コスト重視なら Airレジとヘルプページで自己解決、安心感重視ならスマレジのプレミアムプラス以上で電話サポート付き。ここが基本的な分岐点になります

業態別の選び方

POSレジの最適解は業態によって異なります。業態ごとの判断基準を整理します。

飲食店

飲食店でPOS選定時に重視すべきポイントは、オーダーエントリー(注文入力→厨房連携)とセルフオーダー(QRコードからの顧客注文)です。

小規模飲食店(1〜3店舗): Airレジ + Airレジハンディ + Airレジオーダーの組み合わせが合理的です。全て無料で使え、基本的な注文管理はカバーできます。

中規模以上の飲食チェーン(5店舗〜): スマレジのフードビジネスプラン(月額15,400円)が適しています。モバイルオーダー標準搭載に加え、全店舗の売上データ一元管理、メニュー別の原価管理が可能です。

美容院・サロン

美容院では予約管理との連携が重要です。

Airレジは同じリクルートのAirリザーブ(予約管理)やホットペッパービューティーとの連携がスムーズで、予約→来店→会計の流れをリクルートのエコシステム内で完結できます。

スマレジのプレミアムプラス以上では、顧客管理機能(来店履歴・施術履歴・ポイント管理)が充実しています。リピーター管理を重視する美容院にはスマレジの顧客管理が優位です。

関連記事: ホットペッパービューティーの掲載料金 目安

小売店(アパレル・雑貨・食品)

小売店の選定ポイントは在庫管理とバーコード運用です。

商品点数が少ない(〜100点程度)小規模店舗: Airレジで十分対応可能です。商品登録・バーコードスキャン・売上管理が無料で使えます。

商品点数が多い(数百〜数千点)本格的な小売店: スマレジのリテールビジネスプラン一択です。在庫管理・入出庫管理・棚卸し・発注点アラート・免税対応など、小売業務に必要な機能がプラン内に含まれています。

クリニック・医療機関

クリニックでは自費診療の会計管理が主な用途です。保険診療の会計はレセコン(レセプトコンピュータ)側で処理されるため、POSレジは自費診療・物販の管理に使われます。

小規模クリニック: Airレジの無料機能で自費会計は十分対応可能です。 複数拠点のクリニック: スマレジのプレミアム以上で拠点横断の売上管理が可能です。

開業フェーズ別の判断基準

POSレジの選定は「今の店舗規模」だけでなく「将来どこまで拡張するか」も加味して判断します。

開業前〜1店舗目

開業初期はコストを抑えることが最優先です。

Airレジを第一選択にするのが合理的です。初期費用ゼロ(iPad/周辺機器除く)で始められ、商品登録から売上管理、Airペイ連携によるキャッシュレス決済まで一通り揃います。

「まずはAirレジで始めて、事業が軌道に乗ったらスマレジに移行する」という段階的アプローチも有効です。

2〜3店舗に拡大する段階

2店舗目を出す時点で、POSレジの見直しが必要です。

Airレジのまま複数店舗を運用すると、店舗ごとにデータが分断されます。全店舗の売上を統合したレポートや、店舗間の商品移動管理が必要になったら、スマレジのプレミアムプラン(月額5,500円)への移行を検討するタイミングです。

ただし、店舗間の在庫移動が不要で、各店舗が独立採算なら、Airレジのまま運用を続ける選択もあります。

5店舗以上のチェーン展開

5店舗を超えると、経営管理の複雑さが急激に増します。

この段階ではスマレジのプレミアムプラス以上が推奨です。顧客管理(リピーター分析・ポイント管理)、店舗別PL管理、AIレポートによる経営分析を活用し、データドリブンな多店舗運営を目指します。

EC展開やCRM連携を視野に入れる場合は、API連携の可否が決め手になります。スマレジのAPI対応はこのフェーズで大きなアドバンテージです。

周辺機器とイニシャルコスト

POSレジの導入費用はソフトウェアだけでなく、ハードウェア(周辺機器)も含めて試算する必要があります。

共通で必要な機器

機器費用目安備考
iPad(10.9インチ)6万〜10万円スマレジ・Airレジ共通
レシートプリンター3万〜6万円Bluetooth対応推奨
キャッシュドロアー2万〜4万円現金取扱店舗のみ
バーコードリーダー1万〜3万円小売店で必要
iPad用スタンド5千〜2万円据置型またはフロア型

スマレジ固有のコスト

スマレジは純正周辺機器のセット販売を行っています。新規導入パッケージ(iPad+プリンター+キャッシュドロアー)で10万〜20万円程度が目安です。

Airレジ固有のコスト

AirレジはAirペイ契約時に決済端末(カードリーダー)が無料貸与されるため、決済端末のコストがかかりません。ただしiPadは別途購入が必要です。

イニシャルコスト比較

小規模店舗の典型的な導入コストを試算します。

項目スマレジ(スタンダード)Airレジ
iPad70,000円70,000円
レシートプリンター40,000円40,000円
キャッシュドロアー30,000円30,000円
決済端末別途購入Airペイで無料貸与
月額利用料0円0円
合計目安15万〜20万円14万〜18万円

イニシャルコストの差は大きくありません。両者とも「iPadとプリンターが主なハードウェア費用」であり、POSソフト自体の導入費用はゼロです。

POSレジの費用は3層。効いてくる層は規模で変わる THREE COST LAYERS OF A POS SYSTEM 初期費用(周辺機器) iPad・プリンター・ドロアー等で14万〜20万円前後 ソフトウェア月額 0円〜月額1万5,000円台。機能と店舗数で決まる 決済手数料 決済額の3%前後。売上に比例して増える 規模別に、どの層が総額を左右するか 開業期(決済額 月50万円) 手数料は月1.5万円前後。初期費用と月額の抑制が効く 成長期(決済額 月300万円) 手数料は月9万円前後。ソフトの月額差は誤差の範囲に 多店舗期 店舗数課金と管理工数が乗る。横断管理の可否で選ぶ 月額の安さだけで選ぶと、売上が伸びた店舗ほど想定とずれる。金額は2026年時点の目安で、見積りで要確認 LOCAL MARKETING PARTNERS
POSレジの費用構造と、規模ごとに効いてくる層

IT導入補助金の活用

POSレジの導入費用は、IT導入補助金(2026年度は「デジタル化・AI導入補助金」として実施)で一部補助される可能性があります。制度の名称・枠組み・対象経費は年度ごとに変わるため、検討時点の公式サイトで最新の公募要領を確認してください。

スマレジとIT導入補助金

スマレジは補助金の登録ITツールとして認定を受けており、有料プランの利用料や周辺機器の費用が補助対象になる場合があります。対象になるかは申請枠と登録状況によるため、導入前に確認してください。

補助率は枠や経費区分で変わります。2026年時点では通常枠が1/2以内(条件により2/3以内)、インボイス枠はソフトウェアの費用帯や事業規模に応じて3/4・4/5・2/3、ハードウェアは1/2以内といった設定です。ハードウェア単独では申請できません。採択や交付を保証するものではないため、最新の公募要領で必ず確認してください

Airレジの場合

Airレジ自体は無料のため、ソフトウェアとしての補助対象にはなりにくいですが、Airペイの決済端末やiPad等のハードウェア費用がインボイス対応として補助対象になる場合があります。

補助金の申請は年度ごとに公募スケジュールが異なるため、開業時期に合わせて事前確認が必要です。

関連記事: IT導入補助金を活用した小売店のDX推進ガイド

集客ツールとの連携から見るPOS選定

当社がBtoC店舗マーケティング支援で常に考えるのは、POSレジを「会計ツール」としてだけでなく「集客データの起点」として位置づけることです。

POSレジデータと集客施策の連動

POSレジに蓄積される売上データ(時間帯別売上・商品別売上・客単価推移)は、集客施策の設計に欠かせない情報です。

たとえば「平日14〜17時の売上が低い」というPOSデータがあれば、「ランチ後のアイドルタイムにSNS広告やGBPの投稿でディナータイム来店を促す」という施策に落とし込めます。「特定商品の売上比率が高い」と分かれば、その商品を軸にしたGBP投稿やInstagram広告を強化できます。

スマレジはAPI連携で外部の分析ツールにデータを流せるため、こうした集客データ分析の幅が広がります。Airレジの場合はCSVエクスポートで手動分析が基本ですが、freee連携で会計データと紐付けた損益分析は可能です。

GBP・SNS・グルメサイトとの使い分け

POSレジ単体で集客はできません。Googleビジネスプロフィール、食べログ・ホットペッパーなどのグルメサイト、Instagram・LINEなどのSNSを組み合わせた統合的な集客設計の中で、POSレジは「売上実績データの供給源」として機能します。

どちらのPOSを選んでも、集客施策との連動は別途設計が必要です。POSレジ選定は集客の前段階です。選定後に、POSデータを集客にどう活かすかまで設計してください

関連記事: 店舗開業時のマーケティング戦略

スマレジとAirレジの選定フローチャート

最終的な選定判断を整理します。

以下の質問に順番に回答すると、適切なPOSレジとプランが見えてきます。

4つの問いで候補は絞れる POS SELECTION FLOW Q1 店舗数は? 2〜4店舗 5店舗以上 スマレジ プレミアム プレミアムプラス以上 Q2 在庫管理は要る? 必要(小売・アパレル) リテールビジネス Q3 月額は許容できる? 月額0円で始めたい Airレジ Q4 API連携の予定は? EC連携・外部システムあり スマレジ どれにも当たらないなら Airレジで始めて、店舗数・在庫・API連携のいずれかが必要になった時点で移行を検討する LOCAL MARKETING PARTNERS
店舗数・在庫・コスト・拡張予定の4問で候補を絞る

Q1. 店舗数は何店舗ですか?

  • 1店舗 → Q2へ
  • 2〜4店舗 → スマレジ プレミアム(月額5,500円)
  • 5店舗以上 → スマレジ プレミアムプラス以上(月額8,800円〜)

Q2. 在庫管理は必要ですか?

  • 不要(飲食・サービス業) → Q3へ
  • 必要(小売・アパレル) → スマレジ リテールビジネス(月額15,400円)

Q3. 月額コストは許容できますか?

  • 月額0円で始めたい → Airレジ
  • 月額5,500〜15,400円は許容 → スマレジ(業態に応じたプラン選択)

Q4. 将来的にEC連携やAPI活用を考えていますか?

  • 考えている → スマレジ
  • 当面は不要 → Airレジで開始し、必要になったら移行

このフローはあくまで初期判断の目安です。実際の選定では、スタッフのITリテラシー、既存の会計ソフトとの相性、周辺機器の互換性なども加味して検討してください。

まとめ

スマレジとAirレジは「高機能・拡張性重視」と「シンプル・無料」という対照的な強みを持つPOSレジです。

1店舗目の開業で初期コストを抑えたいなら、Airレジから始めるのが合理的です。店舗数の拡大、在庫管理の本格化、外部システムとのAPI連携が必要になったタイミングで、スマレジへの移行を検討する段階的なアプローチが、多くの店舗にとって現実的な選択肢になります。

「どちらが優れているか」ではなく「今の事業フェーズと将来計画に合うのはどちらか」が判断基準です。料金・機能・サポートの比較に加え、集客施策との連動やデータ活用まで視野に入れて選定することで、POSレジは単なる会計ツールから経営基盤へと進化します。


よくある質問

Q. スマレジとAirレジはどちらが無料で使えますか?

A. どちらもスタート時は無料です。Airレジは全機能が無料で利用でき、スマレジもスタンダードプラン(1店舗・基本レジ機能)が月額0円です。ただしスマレジは在庫管理・顧客管理・多店舗運用にはプレミアム以上(月額5,500円〜)が必要で、Airレジの決済連携はAirペイの決済手数料が別途かかります。手数料は決済手段によって幅があり、主要カードで3.24%前後が目安です。

Q. 飲食店にはスマレジとAirレジのどちらが向いていますか?

A. 小規模な飲食店(1〜3店舗)であればAirレジが手軽です。レジ本体は無料で、Airペイと連携すればキャッシュレス決済にも対応できます。ただしセルフオーダーのAirレジ オーダーは別サービスで料金が発生するため、条件を公式で確認してください。5店舗以上の多店舗展開やメニュー別原価管理、外部システムとのAPI連携が必要な場合はスマレジのフードビジネスプラン(月額15,400円)が適しています。

Q. スマレジからAirレジ、またはAirレジからスマレジへの乗り換えはできますか?

A. 技術的には可能ですが、商品マスターや売上データの移行は手動作業が中心です。スマレジはCSVエクスポート/インポートに対応し、APIも公開されているため、データ移行は比較的スムーズです。Airレジもデータエクスポートには対応していますが、API経由の双方向連携はスマレジほど柔軟ではありません。移行コスト(データ整理・スタッフ再教育・周辺機器互換確認)を事前に見積もってから判断してください。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

中央大学卒業。日系上場コンサルティング会社で3年勤務後、M&Aベンチャー執行役員を経て2022年に独立。BtoBマーケティング支援・FC加盟店開発・M&Aアドバイザリーを専門領域として、戦略設計から施策実行まで一気通貫で担う伴走型支援に取り組んでいる。

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