LINE公式アカウント(旧LINE@、LINE for Business)は、店舗事業者が顧客と1対1のLINEトークでつながれるCRMプラットフォームです。日本のLINE利用率は95%以上(2026年時点)で、メールよりもはるかに高い開封率を実現できます。店舗の「再来店促進」「顧客囲い込み」「予約・問い合わせ窓口」として、飲食・美容・小売・医療業界で必須ツールとなっています。
ただし「何から使い始めればいいか分からない」「メッセージ配信頻度が分からない」「リッチメニューの作り方が難しい」「友だち数が伸びない」という悩みが店舗オーナーから多く聞かれます。本記事ではLINE公式アカウントの使い方を、店舗オーナー向けに実務視点で整理しました。当社が多店舗チェーン・個店のBtoC店舗マーケティング支援で蓄積した知見に基づいて執筆しています。
LINE公式アカウントで店舗ができること
LINE公式アカウントで実現できる主要機能を整理します。
顧客とのコミュニケーション機能
- メッセージ配信(全員・絞込)
- 1対1のチャット
- 自動応答メッセージ
- あいさつメッセージ(友だち追加時)
- リッチメッセージ(画像+テキスト+ボタン)
- リッチビデオメッセージ
店舗運営機能
- リッチメニュー(トーク画面下部の常設メニュー)
- クーポン(配信・アクティブ管理)
- ショップカード(スタンプカード)
- 予約機能(連携ツール経由)
- 自動応答Bot
集客・分析機能
- QRコード・友だち追加リンク
- LINE広告連携
- 友だち追加広告
- インサイト分析(開封率・クリック率)
- LINEチラシ連携
関連サービス: BtoC店舗マーケティング支援
LINE公式アカウントと他SNS・メディアの違い
| メディア | 開封率 | 配信頻度上限 | 主要用途 |
|---|---|---|---|
| LINE公式 | 60〜80% | 週1〜2回 | 再来店・クーポン・問い合わせ |
| メールマガジン | 15〜30% | 週1〜2回 | 情報提供・販促 |
| 20〜40%(閲覧) | ほぼ無制限 | ブランディング・新規集客 | |
| X(旧Twitter) | 5〜15% | ほぼ無制限 | リアルタイム情報 |
LINE公式の圧倒的な開封率が最大の強みです。店舗事業者にとっては「一度友だち化できれば継続的に接触できる」CRMとして機能します。
LINE公式アカウントの料金プラン
2026年時点の料金体系を整理します。
3つの料金プラン
| プラン | 月額(税抜) | 月間配信可能数 | 超過料金 |
|---|---|---|---|
| コミュニケーション | 無料 | 200通 | 追加配信不可 |
| ライト | 5,500円 | 5,000通 | 追加配信不可 |
| スタンダード | 16,500円 | 30,000通 | 1通3円〜(数に応じて変動) |
「配信可能数」は「友だち数 × 配信回数」で計算されます。例: 1,000友だちに月2回配信 = 2,000通。
プラン選定の目安
- 友だち100名未満: コミュニケーション(無料)で十分
- 友だち100〜500名: ライトプラン(月配信通数を計算)
- 友だち500〜3,000名: スタンダード
- 友だち3,000名超: スタンダード+超過料金の管理
友だち数の増加に応じて、半年ごとにプラン見直しが推奨です。
ステップ配信(セグメント配信)で配信通数を節約
スタンダードプランの「ステップ配信」「絞込配信」機能で、全員配信ではなく属性別・購買履歴別の配信が可能です。配信通数を節約しながら、より関連性の高いメッセージを届けられます。
LINE公式アカウントの開設手順
ステップ1 アカウント開設
- LINE for Business(lineforbusiness.com)にアクセス
- 「アカウントを開設する(無料)」をクリック
- LINEビジネスIDの作成(個人LINEアカウントと連携 or ビジネスメールアドレス)
- 基本情報入力(会社名・業種・店舗名・電話番号)
- 本人確認・認証
- アカウント開設完了
ステップ2 プロフィール設定
- 友だちが最初に見る情報を設定します。
- アイコン画像(店舗ロゴ推奨)
- 背景画像
- ステータスメッセージ(1行の紹介)
- 店舗情報(住所・電話・営業時間)
- Webサイトリンク
- 業種選択
プロフィールは第一印象を左右するので、ロゴ・画像は高品質なものを用意します。
ステップ3 あいさつメッセージの設定
友だち追加時に自動送信されるメッセージです。以下の要素を入れます。
- 歓迎の挨拶
- 店舗の簡単な紹介
- 初回限定クーポン(一番強力な友だち離脱防止策)
- 次回配信のアナウンス
例文: 「友だち追加ありがとうございます!当店の新規ご来店の方に使える○○%OFFクーポンをプレゼントします。下記リンクから受け取ってください。毎月お得な情報もお届けしますのでお楽しみに!」
ステップ4 リッチメニューの設定
トーク画面下部に常設されるメニューです。以下のような項目を配置します。
- メニュー/料金
- 予約する
- アクセス/地図
- クーポン確認
- ショップカード確認
- Webサイト
- 最新情報/投稿
6分割・4分割のテンプレートが用意されており、画像とリンクを設定するだけで完成します。
ステップ5 店頭での友だち追加導線
QRコードを以下の場所に設置します。
- レジカウンター(来店時案内)
- テーブル(飲食店)
- 待合スペース(美容院・クリニック)
- レシート(印刷時に自動挿入)
- メニュー表
- 店舗入口
スタッフからの声掛け「LINE登録で今日使えるクーポンお渡しします」が最も効果的です。
効果的な運用パターン
メッセージ配信の設計
週1〜2回の配信が推奨です。頻度が少ないと忘れられ、多いとブロックされます。
配信内容の型としては、新商品・新メニュー告知、期間限定クーポン、店舗からのお知らせ、季節イベント、お客様の声・事例紹介の5パターンが定番です。
クーポン活用パターン
- 新規友だち用クーポン(あいさつメッセージ付き)
- 週次クーポン(配信時限定)
- 期間限定クーポン(季節・イベント)
- 誕生日クーポン(自動配信)
- 不定期特別クーポン
「○%OFF」「○○円引き」より、「○○プレゼント」「○○無料アップグレード」のほうがコストを抑えて訴求力を高められます。
ショップカードでロイヤリティ向上
来店ごとにポイント付与、一定ポイントで特典付与するスタンプカード機能です。
- 1来店1スタンプ
- 10スタンプで500円OFF等
- スタンプカード画像はオリジナル設定可能
紙のスタンプカード管理から脱却でき、「お客様が財布にカードを入れ忘れた」問題も解消します。
自動応答Bot
よくある質問への自動応答を設定します。
- 営業時間の問い合わせ
- 予約方法
- アクセス
- 駐車場有無
- メニュー確認
キーワードで分岐させる簡易Botは誰でも設定可能。複雑な応答が必要ならLINE公認パートナー(プロフェッショナルサービス)の導入を検討します。
友だち数を増やす5つの施策
施策1 店頭での声掛け+QRコード
最も効果的な王道施策。レジ精算時・会計時にスタッフが声掛けし、店頭のQRコードを提示。来店客の30〜60%が友だち化します。
施策2 初回来店クーポンの明確な訴求
「友だち登録で次回○○円OFF」が明確だと、登録のハードルが下がります。「今すぐ使える」「10分で」といった即時性を演出すると効果が高まります。
施策3 レシートQRコード
レジレシートに自動で友だち追加QRコードを印刷。会計後のお客様の「次回も来よう」という気持ちを掴みます。
施策4 Googleビジネスプロフィール連動
GBPの「メッセージ機能」からLINE公式への誘導、投稿にLINE登録リンクを含める等、Googleからの新規集客時に友だち化につなげます。
施策5 紹介特典
既存友だちが新規を紹介してくれた時の特典(既存・新規両方に特典)で、口コミ経由の友だち化を加速します。
LINE公式アカウント運用のよくある悩み
悩み1 ブロック率が高い
配信頻度が高すぎ、内容が単調、自分に関係のないセグメントへの配信等が主因。頻度・内容・対象の見直しが必要です。
悩み2 開封率が下がってきた
内容がワンパターン化している可能性。新商品紹介だけでなく、役立ち情報・店舗ストーリー・お客様の声等を混ぜることでマンネリ解消します。
悩み3 クーポン利用が伸びない
クーポンの訴求力不足、有効期限が短すぎる・長すぎる、使用条件が複雑等が原因。シンプルで分かりやすいクーポン設計が重要です。
悩み4 友だち数が増えない
店頭での声掛け不足、QRコード配置不足、店舗集客自体が少ない等。施策の再設計が必要です。
【独自】店舗LINE公式アカウントで再来店率を最大化する5つのコツ
当社がBtoC店舗マーケティング支援で蓄積した、一般的な使い方解説には載っていない運用Tipsをまとめます。
1 「月4回配信の型」を先に決めておく
毎回内容を考えるのではなく、月4回配信の型を事前設計。例: 第1週「月のおすすめ」、第2週「クーポン」、第3週「新商品」、第4週「お客様の声」。定型化で運用工数を削減し、配信継続率を向上させます。
2 曜日・時間帯をインサイトで最適化
開封率の高い曜日・時間帯を、LINE Official Account Managerのインサイトで分析し、最適なタイミングで配信。飲食なら平日11時・17時、美容・小売なら土日10時・夜20時が一般的。
3 リッチメニューで「予約」を1タップ化
トーク画面のリッチメニューから予約システム(ホットペッパービューティー・食べログ等)に直接遷移できる設計で、予約完了率を大幅向上させます。
4 「セグメント配信」で配信通数を節約しつつ関連性を高める
全員配信ではなく、購買履歴・来店頻度・年齢層別の属性で絞り込み配信。通数節約と開封率向上の両立が実現します。
5 多店舗チェーンは「本部+店舗」配信の二層構造
本部: 月2回の全店舗共通配信(新商品・季節イベント) 店舗: 月1〜2回の店舗個別配信(店舗スタッフ・個別クーポン)
この二層構造で、チェーン統一感と店舗個性を両立できます。
関連サービス: BtoC店舗マーケティング・CRM支援
LINE公式アカウントのよくある質問
Q LINE公式アカウントと個人LINEは何が違う?
個人LINEは個人間のコミュニケーションツール、LINE公式アカウントは企業・店舗が不特定多数のユーザーと1対1でつながるCRMツールです。公式アカウントは業務用の機能(一斉配信・自動応答・クーポン配信等)が充実しています。
Q LINE公式アカウントの認証済みアカウントとは?
LINE側が本人確認済みの公式アカウントです。認証マーク(青い王冠)が付き、友だち追加広告配信・アカウント検索でのヒット等、追加の機能が利用可能になります。認証申請は無料ですが、審査に1〜2週間かかります。
Q 配信通数の数え方は?
「配信した友だち数 × 配信回数」で計算されます。500友だちに月3回配信すると1,500通になります。絞込配信・セグメント配信でも、実際に届いた人数×回数でカウントされます。
Q 他の店舗と友だち登録を共有できる?
1つのLINE公式アカウントに複数店舗の情報を統合する運用か、店舗ごとに別アカウントを作成する運用が選択肢です。多店舗チェーンは店舗ごとに別アカウント+本部共通アカウント運用が一般的です。
Q LINE広告と連携できる?
はい、LINE広告(LINE Ads Platform)でLINE公式アカウントの友だち追加広告を配信できます。広告経由で友だち化した場合、友だち追加したユーザーの属性情報も一部取得できます。
まとめ:LINE公式アカウントは店舗集客の最強CRMツール
LINE公式アカウントは、日本の店舗事業者にとって最強のCRMツールです。開封率・リピート率の圧倒的な高さで、新規集客後の「顧客の囲い込み」を実現できます。
開設→プロフィール→あいさつメッセージ→リッチメニュー→店頭導線の5ステップで基盤構築し、月4回配信の型・セグメント配信・ショップカード・クーポン活用で再来店を最大化することが成功の鍵です。
当社では、BtoC店舗事業者向けのLINE公式アカウント運用設計、多店舗チェーンの本部+店舗二層運用、他ツール(GBP・Instagram・広告)との統合マーケティングまでワンストップでご支援しています。「LINE公式アカウントを開設したが運用が定着しない」「多店舗での統一運用を構築したい」とお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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