ぐるなびの掲載料金は、月額0円・11,000円・33,000円のプラン料金と、ネット予約の人数に応じた送客手数料の2段構成です。2026年9月時点で、スタートプランの送客手数料はランチ41円・ディナー205円/人、有料プランはランチ11円〜・ディナー55円〜。予約方法によって手数料が変わるため、月額料金だけでなく見積書の従量課金まで確認する必要があります。
「掲載料金がいくらか分からない」「無料と有料で何が変わるのか」「送客手数料が別にかかるのか」と迷う飲食店向けに、公式加盟案内で確認できるプラン料金と予約手数料を整理します。自店の予約人数を使った実質月額コストの計算方法と、見積書で確認したい項目も解説します。
送客手数料とは(飲食店の場合)
飲食店における送客手数料とは、グルメサイト経由のネット予約が来店につながったときに、予約人数に応じて支払う成果報酬型の費用です。店舗ページを公開するための月額固定費である掲載料金とは別物で、予約が入らなければ発生しません。掲載料金が「場所代」なら、送客手数料は「成果に対する手数料」と整理すると分かりやすくなります。
スタートプランの送客手数料は、公式加盟案内でランチ41円/人・ディナー205円/人と案内されています。ライト・ベーシックはランチ11円〜・ディナー55円〜で、ユーザーの予約方法によって変わります。費用対効果を見るときは、掲載料金と送客手数料を合算した「実質月額コスト」で比べます。
出典: 楽天ぐるなびの店舗向け加盟案内(2026年9月11日確認)
ぐるなびの掲載料金プラン
2026年9月時点のぐるなびの掲載料金プランを整理します。ぐるなびは2019年に料金体系を大幅に改定し、従来の「エントリー・ビギナー・正会員」から「スタート・ライト・ベーシック」の3プラン構成に移行しました。
3プランの料金と機能比較
| 項目 | スタートプラン | ライトプラン | ベーシックプラン |
|---|---|---|---|
| 月額掲載料 | 0円 | 11,000円 | 33,000円 |
| 送客手数料(ランチ) | 41円/人 | 11円〜/人 | 11円〜/人 |
| 送客手数料(ディナー) | 205円/人 | 55円〜/人 | 55円〜/人 |
| ネット予約 | 席のみ | 席・コース | 席・コース |
| 台帳機能 | なし | あり | あり |
| 付与ポイントの選択 | なし | あり | あり |
| ネット予約クーポン | なし | あり | あり |
| ディスプレイ広告 | なし | なし | あり |
| 無断キャンセル保険 | なし | なし | あり |
| 営業サポート | なし | なし | あり |
全プラン共通でネット予約に対応し、スタートプラン(無料)でも席のみ予約を受け付けられます。ネット予約には別途手数料がかかります。有料プランではコース予約が使え、ベーシックプランではサイト内広告や特設ページからの誘導も利用できます。
関連記事: 食べログ掲載料金の店舗目安
送客手数料の仕組み
ぐるなびの送客手数料は、ネット予約の人数に応じて課金される仕組みです。公式加盟案内で確認できるスタートプランの金額は次のとおりです。
- ランチ: 41円/人
- ディナー: 205円/人
この手数料は月額掲載料とは別に請求されます。ユーザーの予約方法によって金額が変わる場合があるため、契約時は「ランチ・ディナーの1人あたり単価」「ポイント費用」「対象となる予約導線」を見積書で確認してください。
試算の一例を示します。
- 月間ネット予約: ランチ40名 + ディナー80名
- 送客手数料: ランチ 40名 × 41円 = 1,640円 / ディナー 80名 × 205円 = 16,400円
- 合計手数料: 18,040円/月
スタートプランは月額0円でも、この予約数なら送客手数料が月18,040円かかります。ライト・ベーシックは、月額掲載料に契約条件ごとの送客手数料を加えて実質コストを計算します。
「月額無料」という表記だけで判断すると実際のコストを見誤ります。月間のネット予約数から送客手数料を試算し、月額掲載料と合算した「実質月額コスト」で比較することが重要です。
楽天との経営統合後の変化
ぐるなびは2023年に楽天グループとの資本業務提携を強化し、「楽天ぐるなび」としてサービスを再編しました。飲食店にとって大きな変化は楽天ポイントとの連携です。
- ぐるなび経由のネット予約で楽天ポイントが貯まる・使える
- 楽天会員基盤(1億ID超)からの送客が期待できる
- 楽天トラベルや楽天市場との連動で法人宴会・出張需要の取り込みが可能
楽天経済圏との接続により、ぐるなびは「楽天ポイントが使えるグルメ予約サイト」という新たなポジションを獲得しています。楽天カード利用者や楽天会員への訴求力が強いエリア・業態では、食べログやホットペッパーとは異なる客層を獲得できる可能性があります。
無料プラン(スタートプラン)で集客は可能か
スタートプランでどこまでの集客が見込めるかは、飲食店オーナーにとって最も気になるポイントです。
スタートプランでできること
- 店舗基本情報(住所・電話番号・営業時間・定休日)の登録と編集
- メニュー情報の掲載
- 写真の投稿
- ネット予約の受付(送客手数料は発生)
- 楽天ポイント連携
- 基本的なアクセスデータの確認
スタートプランは「ネット予約ができる無料掲載」として考えると、食べログの無料掲載よりも機能が充実しています。
スタートプランの限界
一方で、スタートプランには明確な制約があります。
- コース予約を利用できない
- 付与ポイント数を選択できない
- ぐるなび台帳やネット予約クーポンを利用できない
- サイト内広告や特設ページからの誘導を利用できない
- 担当営業によるサポートが付かない
公式加盟案内では、ベーシックプランにディスプレイ広告、特設ページからの誘導、営業サポートが含まれます。自然検索順位の優遇を保証する案内ではないため、プランは必要な予約・販促機能と見積額で選びます。
スタートプランから有料化すべきタイミング
以下の状況に該当する場合、有料プランへの切り替えを検討します。
- 席のみ予約に加えてコース予約を受け付けたい
- 予約台帳で顧客情報を一元管理したい
- サイト内広告や特設ページからの露出を増やしたい
- 月間の予約人数と客単価から、有料化後も粗利を確保できると試算できた
関連サービス: BtoC店舗マーケティング支援
ぐるなび・食べログ・ホットペッパーグルメの料金比較
飲食店の集客を考えるときは、ぐるなび単体ではなく、併用候補となる媒体の費用項目を同じ条件で比較します。
グルメサイト3媒体の料金体系比較
| 項目 | ぐるなび | 食べログ | ホットペッパーグルメ |
|---|---|---|---|
| 無料プラン | あり(スタートプラン) | あり(自動掲載) | あり(掲載のみ) |
| 有料プラン最安 | 月額11,000円(ライト) | 契約条件で異なる | 契約条件で異なる |
| 有料プラン中位 | 月額33,000円(ベーシック) | 契約条件で異なる | 契約条件で異なる |
| 送客手数料 | スタートは昼41円/夜205円、有料は昼11円〜/夜55円〜 | 予約・契約条件を確認 | 予約・契約条件を確認 |
| 料金体系 | 月額+送客手数料 | 契約条件を確認 | 契約条件を確認 |
| 見積時の確認項目 | 月額・予約手数料・ポイント | 月額・予約関連費 | 月額・予約関連費・オプション |
各媒体ともプラン名だけでは実質コストを比較できません。月額掲載料、予約人数に連動する費用、ポイント原資、オプション料金を同じ期間で集計します。ネット予約が多い店舗では、ぐるなびの実質コストが月額表示より高くなる点に注意が必要です。
比較するときの集計方法
各媒体の管理画面や請求書から、月額料金、予約関連費、ポイント原資、オプション費用を集計します。媒体経由の新規顧客数と予約経由粗利も同じ期間でそろえると、実質CPAと採算を比較できます。
ぐるなびの費用対効果を計算する
掲載料金と送客手数料を合計した実質コストに対して、どの程度の集客効果が見込めるかを試算します。
スタートプラン(月額0円 + 送客手数料のみ)の試算
- 月間ネット予約: ランチ10名 + ディナー20名
- 送客手数料: 410円 + 4,100円 = 4,510円/月
- 客単価: ランチ1,200円 / ディナー4,000円
- ネット予約経由売上: 12,000円 + 80,000円 = 92,000円/月
- 売上ベースのROAS: 約20.4倍
この20.4倍は「予約経由売上 ÷ 実質月額コスト」で求めたROASです。利益ベースのROIではありません。採算を判断するときは、食材原価や人件費などを差し引いた粗利から実質月額コストを引き、投資額で割って確認します。
ライト・ベーシックプランの試算方法
ライトプランは月額11,000円、ベーシックプランは月額33,000円です。有料プランの送客手数料は条件で変わるため、次の式に見積書の単価を入れて計算します。
実質月額コスト = 月額掲載料 +(ランチ単価 × ランチ予約人数)+(ディナー単価 × ディナー予約人数)+ オプション費用
見積書では、ユーザーの予約方法ごとの手数料単価を確認します。ポイント付与を増やす場合は、送客手数料とは別にポイント原資の負担も加えてください。初月無料などのキャンペーンを使う場合も、無料期間終了後の通常月額と解約条件で比較します。
上の試算は計算例であり、一般的な成果水準を示すものではありません。送客手数料は予約人数に比例するため、売上だけでなく粗利とキャンセル率も含めて自店の実績値で判断します。
採算判断で確認する4つの数字
一律の合格ラインを当てはめるのではなく、自店の粗利と新規顧客数を使って判断します。少なくとも次の4つを月ごとに記録してください。
1 実質月額コスト
月額掲載料 + 予約手数料 + ポイント原資 + オプション費用
請求額を構成する費用を漏れなく合算します。キャンペーン期間中は無料月と通常月を分け、通常月の継続可否を判断できるようにします。
2 実質CPA(新規顧客獲得単価)
実質月額コスト ÷ ぐるなび経由の新規顧客数
予約人数にはリピーターも含まれます。新規顧客だけを分母にすることで、ほかの媒体と同じ基準で比較できます。
3 粗利ベースのLTVとCPA
LTVは売上ではなく、再来店を含む顧客1人あたりの累計粗利で計算します。CPAが粗利ベースのLTVを上回る状態が続く場合は、プラン、ページ内容、予約導線の見直しが必要です。
4 予約経由粗利とキャンセル率
予約経由売上から原価などの変動費を差し引き、実質月額コストを回収できているか確認します。予約数が増えても、低単価予約やキャンセルが多ければ採算は改善しません。
掲載料金を最適化する5つの戦略
戦略1 送客手数料の実績値を毎月集計する
月額掲載料だけでなく、送客手数料の月別推移を必ず記録します。特にディナー帯の予約が多い店舗では、送客手数料が月額掲載料を上回るケースがあります。「月額11,000円のライトプランだから安い」と思っていても、送客手数料が月20,000円かかっていれば実質31,000円のコストです。
戦略2 GBPなど自社で管理できる導線も計測する
ぐるなびだけでなく、Googleビジネスプロフィール(GBP)や自社サイトからの予約も同じ月次表で追います。プラン変更の前後で予約数と粗利を比較できれば、媒体費の削減だけでなく店舗全体への影響を判断できます。
関連記事: Googleビジネスプロフィールの使い方 完全ガイド
戦略3 契約更新前に複数プランの見積もりを取る
更新前には現在のプランだけでなく、スタート・ライト・ベーシックそれぞれの条件を確認します。見積書では次の項目を同じ期間で比較してください。
- 通常月の掲載料金とキャンペーン終了後の料金
- 予約方法ごとのランチ・ディナー手数料
- ポイント原資とオプション費用
- 最低利用期間、プラン変更、解約の条件
戦略4 ネット予約の導線を最適化して手数料効率を上げる
送客手数料はネット予約人数に比例するため、ノーショーや直前キャンセルを減らすことが手数料効率の改善につながります。
- 予約できる席数と時間帯を実際の受け入れ能力に合わせる
- 予約前日の確認連絡を運用に組み込む
- キャンセルポリシーを明示する
- 席のみ予約とコース予約の粗利を分けて確認する
戦略5 楽天ポイント付与率の活用
ライト・ベーシックでは、ネット予約時の付与ポイントを選択できます。ポイントを増やす場合は、送客手数料とポイント原資を分けて記録し、変更前後の予約経由粗利で効果を確かめます。
プラン選定前の確認項目
スタート・ライト・ベーシックのどれが適切かは、店舗ごとの予約構成で変わります。営業担当への問い合わせ前に、次の数字を用意すると比較しやすくなります。
- 月間のランチ・ディナー予約人数
- 席のみ予約とコース予約の比率
- 予約1人あたりの売上と粗利
- 新規顧客とリピーターの人数
- キャンセル・ノーショーの件数
- 必要な機能(コース予約、台帳、サイト内広告、営業サポート)
各プランの見積額をこの実績に当てはめ、実質月額コスト、CPA、予約経由粗利を比較します。過去の実績がない場合は、少なめ・標準・多めの3通りで予約人数を置くと、費用の振れ幅を確認できます。
関連サービス: BtoC店舗マーケティング・飲食店集客支援
ぐるなびの店舗登録から掲載開始までの流れ
ぐるなびへの店舗登録手順を整理します。
ステップ1 公式サイトから問い合わせ
楽天ぐるなびの店舗向け加盟案内から問い合わせます。料金や手数料は変更される可能性があるため、この記事の金額だけで契約を決めず、最新の見積もりを依頼してください。
ステップ2 ヒアリングとプラン提案
問い合わせ後に店舗情報を伝え、利用するプランと予約機能を確認します。この段階で複数プランの見積もりを依頼し、月額料金、予約手数料、オプション、契約条件を比べます。
ステップ3 契約手続き
プランを決めて申し込みます。最低利用期間、キャンペーン終了後の料金、プラン変更と解約の条件は、申し込み前に契約書で確認します。
ステップ4 店舗ページ作成と公開
申し込み後、管理画面で店舗写真、メニュー、営業時間、アクセス情報を登録します。公開後は、店舗情報の更新と予約実績の集計を継続します。ベーシックプランには営業サポートが含まれるため、支援範囲も申し込み時に確認してください。
ぐるなび掲載のよくある質問
Q 契約途中でプラン変更はできる?
プラン変更の可否や適用日は契約条件によって異なります。変更後の月額料金、予約手数料、最低利用期間、違約金の有無を営業担当に確認してください。
Q 送客手数料はキャンセルされた予約にもかかる?
キャンセル時の課金条件と管理画面で必要な処理は、契約内容や予約状態を確認してください。予約手数料の明細と実際の来店人数が一致しているか、月次で照合します。
Q ぐるなびを解約したらページはどうなる?
解約後にスタートプランへ移行できるか、店舗ページや予約データがどう扱われるかは、契約内容を確認してください。有料プラン固有のコース予約、広告、台帳などは利用条件が変わる可能性があります。
Q 複数店舗を経営している場合の割引は?
複数店舗では、店舗ごとの月額料金、予約手数料、管理権限、請求方法をまとめた見積もりを依頼します。一括契約の割引や条件があるかは営業担当に確認してください。
Q ぐるなび以外のグルメサイトと併用すべき?
併用の要否は、各媒体の新規顧客数、CPA、予約経由粗利で判断します。複数媒体を使う場合は、媒体ごとに予約者名や流入元を記録し、重複計上を避けて比較してください。
グルメサイト運用を自社で回すか、外部に任せるか
プランを選んだ後も、掲載料金を適正な水準に保つには月ごとの確認が必要です。送客手数料の実績集計、媒体別CPAの比較、契約更新前の見積確認を継続します。
店舗の規模と運用体制によって、自社で抱えるべきか外部の力を借りるべきかは変わります。
| 比較項目 | 自社運用 | 外部委託・運用支援 |
|---|---|---|
| 月間コスト | 掲載料と送客手数料のみ | 掲載料と送客手数料に運用支援費が加わる |
| 運用工数 | 手数料の集計、ページ更新、写真の差し替え、媒体別CPAの比較 | 月次レポートの確認が中心 |
| ノウハウの蓄積 | 店舗側に残る | 委託先に依存する。レポートで判断根拠が共有されるかが分かれ目 |
| 改善の速度 | 気づいたその日に着手できる | 委託先の対応サイクルに左右される |
| 向いている規模 | 1〜2店舗、掲載サイトも1本 | 3店舗以上、または複数サイトを併用している |
1店舗でぐるなび1本の運用であれば、自社で十分回せます。月額11,000円のライトプランに運用支援費を上乗せするより、店長が予約数と手数料を毎月チェックする体制を作るほうが、コストの面でも学習の面でも合理的です。
一方、店舗数が増えて複数のグルメサイトを併用しはじめると、集計と比較の作業量も増えます。媒体・店舗ごとの実質コストとCPAを追えず、根拠のないまま契約を更新している場合は、集計方法の整備や外部支援を検討する余地があります。
外部の使い方は、運用の丸投げだけではありません。最初の3か月だけプラン選定と計測設計を支援してもらい、その後は自社で回す立ち上げ支援型もあります。すでに代理店に任せている場合に、その配分が妥当かを第三者に見てもらうセカンドオピニオンという使い方も有効です。
当社では飲食店の集客支援として、グルメサイトの掲載プラン診断、Googleビジネスプロフィールや自社チャネルへの移行設計、広告費全体のポートフォリオ設計をご支援しています。掲載料金と送客手数料の負担が重いと感じている場合や、複数店舗の運用を効率化したい場合は、飲食店の集客支援からお気軽にご相談ください。