BtoBサイトのフォーム最適化 離脱を減らしCVRを高める実務
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BtoBサイトのフォーム最適化 離脱を減らしCVRを高める実務

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

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BtoBサイトのフォーム離脱率は60〜80%に達することも珍しくなく、EFO(エントリーフォーム最適化)はマーケティング投資のROIを直接改善する施策です。

  • 離脱原因は「項目数」「UI」「心理的障壁」の3つに集約される
  • 入力項目を1つ減らすとCVRが5〜10%向上するケースが多い
  • リアルタイムバリデーションとスマホ対応がUI改善の基本
  • 確認画面の要否はA/Bテストで判断する

本記事では、BtoBサイトにおけるフォーム最適化の実務を解説する。

フォーム離脱が起きる原因

フォームで離脱が発生する原因は、大きく分けて 3 つに整理できる。

原因カテゴリ具体的な問題
項目数の多さ入力を始めた段階で「こんなに書くのか」と感じた時点で離脱が起きる
UI の使いにくさエラーの場所がわからない、SP で入力欄が小さい、プルダウンの選択肢が多すぎる
心理的な障壁「送信したら電話がかかってくるのでは」「個人情報を渡して大丈夫か」といった不安

項目数の多さは、最も直接的な原因だ。BtoB では営業がフォローしやすいように情報を多く取りたい気持ちがあるが、それが CVR を押し下げている構造を認識する必要がある。

UI の使いにくさも大きな要因だ。一つひとつは小さな問題でも、積み重なると離脱に直結する。

心理的な障壁については、フォーム周辺のコピーや導線でこの不安を軽減する設計が欠かせない。

フォーム離脱の3大原因と改善アプローチ

入力項目の最適化

フォームの CVR を改善するうえで、最もインパクトが大きいのが入力項目の整理だ。

必須と任意の切り分け

まず、現在のフォーム項目を「リード対応に不可欠な項目」と「あると便利な項目」に分類する。不可欠な項目だけを必須とし、それ以外は削除するか任意に変更する。

CV 種別最低限の必須項目追加で取得を検討する項目
資料ダウンロード氏名・メールアドレス・会社名役職、部署
問い合わせ氏名・メールアドレス・会社名・電話番号・相談内容従業員規模、検討時期

電話番号、部署名、従業員規模、検討時期といった情報は、インサイドセールスのヒアリングや MA ツールのプログレッシブプロファイリングで段階的に取得する方が、全体の CV 数を増やせる。フォーム改善と並行してLP全体のCVR改善に取り組むと、相乗効果が得られる。

項目数と CVR の関係

経験則として、フォーム項目を 1 つ減らすと CVR が約 5〜10% 向上するケースが多い。ただし、これは一律に当てはまるわけではなく、CV 種別やリードの質とのバランスも考慮が必要だ。

問い合わせフォームの場合は、ある程度の情報がないと営業対応の質が下がる。5〜7 項目を目安に、項目ごとの「必要な理由」を明確にしたうえで設計する。

UI/UX の改善ポイント

項目数を最適化したら、次はフォームの UI/UX を改善する。

リアルタイムバリデーション

入力内容のエラーチェックは、送信ボタンを押した後にまとめて表示するのではなく、各項目の入力直後にリアルタイムで行う。メールアドレスの形式チェック、電話番号の桁数チェックなど、入力した瞬間にフィードバックがあると、ユーザーはストレスなく修正できる。

送信後にページ上部にエラーメッセージがまとめて表示される形式は、どこを直せばよいかわかりにくく、離脱を招きやすいパターンだ。

プログレスバーの活用

項目数が多い場合は、フォームを複数ステップに分割し、プログレスバーで進捗を示す方法が有効だ。「あと少しで完了」という感覚をユーザーに与えることで、途中離脱を抑えられる。

ただし、分割したことで画面遷移が増えすぎると逆効果になるため、2〜3 ステップ程度が適切だ。

スマートフォン対応

BtoB サイトであっても、スマートフォンからのフォーム入力は増えている。SNS 広告やメール経由の流入は特にスマートフォン比率が高い傾向にある。

スマートフォンでのフォーム設計で押さえるべきポイントを整理する。

  • 入力欄の高さを十分に確保する(最低 44px)
  • 入力タイプ属性を正しく設定する(email には type="email"、電話番号には type="tel"
  • 住所入力は郵便番号からの自動入力に対応する

確認画面は必要か

日本の Web サイトでは、フォーム送信前に確認画面を挟むのが慣例になっている。しかし、確認画面は CVR にとってはマイナス要因になりえる。

確認画面が離脱を招くケースとしては、以下がある。

  • 「まだ送信されていないのか」と感じたユーザーがページを閉じる
  • 確認画面でブラウザの戻るボタンを押して入力内容が消えてしまう

一方で、BtoB の問い合わせフォームでは、入力内容の誤りを防ぐ目的で確認画面を残すことにも合理性がある。

確認画面を省略する場合の代替策

  • 送信完了画面で入力内容のサマリーを表示する
  • 自動返信メールで入力内容を通知する

自社のフォームで確認画面が CVR に与える影響は、A/Bテストの進め方と実践ノウハウを参考に検証するのが確実だ。

A/B テストの進め方

フォーム最適化は、仮説を立てて A/B テストで検証し、効果があった施策を定着させるサイクルで進める。

テスト対象の優先順位

テストの対象としてインパクトが大きいのは以下の項目だ。

  • 項目数の増減
  • CTA ボタンの文言とデザイン
  • フォームのレイアウト(1 カラム vs 2 カラム)
  • 確認画面の有無

テスト実施の注意点

テストを行う際は以下のルールを守る。

  • 変更する要素は 1 回のテストにつき 1 つに絞る
  • 統計的に有意な結果を得るために十分なサンプルサイズを確保する(各パターン 100 CV 以上が望ましい)
  • テスト期間中に他の施策を同時に変更しない

BtoB サイトは BtoC に比べてトラフィックが少ないため、テスト結果が出るまでに 2〜4 週間かかることもある。焦って結論を出さず、データが揃うまで待つ姿勢が重要だ。

EFO ツールの活用

フォーム最適化を効率的に進めるために、EFO ツールの活用も選択肢に入る。EFO ツールは、フォームの入力状況を可視化し、どの項目で離脱が起きているかを分析する機能を備えている。

主な機能を紹介する。

  • 項目ごとの離脱率の計測
  • 入力開始から送信までの所要時間の計測
  • エラー発生率の把握
  • 入力支援(住所自動入力、フリガナ自動入力など)

ツールの導入が難しい場合でも、GA4 のイベントトラッキングを使えば、フォームの各項目でのインタラクションを計測することは可能だ。まずは計測環境を整え、データに基づいて改善の優先順位を判断する体制を作ることが第一歩だ。

まとめ

フォーム最適化は、サイト全体のリニューアルに比べれば小さな施策だが、CVR への影響は大きく、比較的短期間で成果が見える領域だ。

本記事で解説したポイントを振り返る。

  • フォーム離脱の原因は「項目数」「UI」「心理的障壁」の3つに集約される
  • 入力項目は必須と任意を厳格に切り分け、不要な項目は削る
  • リアルタイムバリデーションやスマートフォン対応など、UI の基本を押さえる
  • 確認画面の要否は A/B テストで判断する
  • 改善は仮説と検証のサイクルで回す。感覚ではなくデータで判断する

フォームは、マーケティング活動の「最後の接点」だ。ここでの数% の改善が、月間のリード数に直接的な差を生む。フォームだけでなく問い合わせ前後の体験まで含めて最適化する視点はBtoB問い合わせ最適化で解説している。また、フォームを設置するBtoB向けLPの設計の品質もCVRに大きく影響する。まずは自社のフォームの離脱率を把握するところから始めてみてほしい。

よくある質問

Q. フォームの離脱率を下げるにはどうすればいいですか?

A. 入力項目を必要最低限に絞る、入力補助(住所自動入力、プルダウン)を実装する、エラーメッセージをリアルタイムで表示する、の3点が基本です。項目数を半分にするだけでCVRが1.5倍になった事例もあります。

Q. BtoBサイトのフォーム項目は何が必要ですか?

A. 資料請求なら会社名・氏名・メールの3項目、問い合わせなら加えて電話番号・課題内容の5項目が目安です。役職や従業員規模はリードの質に関わるため、必須ではなく任意項目にするのが効果的です。

Q. 確認画面はフォームに必要ですか?

A. BtoBでは確認画面が離脱ポイントになるケースが多いため、省略を推奨します。確認画面の代わりに入力内容のインライン確認や、送信後の確認メールで代替できます。

Q. フォームの改善効果はどのくらいありますか?

A. 適切なEFO施策でCVRが20〜50%改善するケースが一般的です。まずGA4でフォームの離脱率・完了率を計測し、離脱が多いステップから優先的に改善しましょう。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

マーケティング支援の実務経験を活かし、BtoB/BtoCの戦略設計から施策実行まで150件超のプロジェクトを統括。地場の店舗ビジネスからスタートアップ、上場企業まで、現場に入り込んで再現性あるマーケティングを構築する。セミナー支援では企画・運営・登壇まで一気通貫で手がける。

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