ミラサポplusの使い方 補助金検索・経営事例・電子申請サポートの活用手順
経営・資金調達

ミラサポplusの使い方 補助金検索・経営事例・電子申請サポートの活用手順

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

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補助金の制度は数が多く、経済産業省・中小企業庁・厚生労働省・各自治体など複数の機関が運営しています。「どの補助金が自社に合うのか分からない」「制度の検索に時間がかかる」という悩みに応えるのが、中小企業庁が運営する総合支援サイト「ミラサポplus」です。

ただ、初めて訪れた方から「機能が多すぎてどこから使えばいいか分からない」「GビズIDとの関係が分かりにくい」という声もよく聞きます。本記事ではミラサポplusの基本機能から、補助金検索・経営診断・電子申請サポートの活用手順、当社が補助金申請を250件以上ご支援する中で見えた実務的な使いこなし方まで、実務者目線で整理しました。

ミラサポplusとは:中小企業庁が運営する補助金総合支援サイト

ミラサポplus(ミラサポプラス)は、経済産業省中小企業庁が運営する中小企業・小規模事業者向けの総合支援サイトです。公式URLは https://mirasapo-plus.go.jp/ です。2020年にリリースされ、従来の「ミラサポ」から機能を大幅に拡張した後継サービスに位置づけられています。

旧ミラサポとの違い

旧ミラサポは支援制度や経営相談の入り口としてのポータル機能が中心でしたが、ミラサポplusでは以下の機能が大幅に強化されました。

  • 補助金・支援制度の検索機能(制度ナビ)の高度化
  • 経営事例の全文検索と事例比較(事例ナビ)
  • ローカルベンチマークによる経営分析機能の統合
  • 電子申請サポート機能(事業財務情報の一元管理)
  • GビズIDとの連携によるシングルサインオン

旧ミラサポは2020年10月にサービスを終了しており、現在は全機能がミラサポplusに統合されています。

ミラサポplusで検索できる支援制度の範囲

ミラサポplusの制度ナビで検索できる支援制度は、補助金だけでなく以下を幅広くカバーしています。

  • 補助金・助成金(国・都道府県・市区町村)
  • 税制優遇措置(中小企業経営強化税制等)
  • 認定制度(経営革新計画・事業継続力強化計画等)
  • 政策金融機関の融資制度
  • 資金調達関連の支援
  • 事業承継・M&A関連の支援

2026年時点で掲載されている支援制度は5,000件以上、補助金だけでも1,500件を超えています。日本政策金融公庫の融資制度や、地方自治体独自の補助金まで網羅されている点で、Jグランツよりも検索対象が広いのが特徴です。

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ミラサポplusとJグランツ・GビズIDの使い分け

補助金電子申請の周辺には複数のサービスが存在します。それぞれの役割を明確にすると使い分けが理解しやすくなります。

サービス運営役割補助金申請
ミラサポplus中小企業庁補助金・支援制度の検索・比較ポータル一部制度で電子申請可能
Jグランツデジタル庁補助金の電子申請システム可能(ほぼ全ての国の補助金)
GビズIDデジタル庁法人共通認証基盤認証用(申請機能はない)

実務上の流れは以下になります。

  1. ミラサポplusで自社に合う補助金・支援制度を検索する
  2. 候補となる制度の公募要領・交付要綱を読み込む
  3. 申請対象の補助金が決まったら、GビズIDプライムを取得しておく
  4. Jグランツから実際の電子申請を行う

「ミラサポplusで下調べ→Jグランツで申請」という分担を押さえると、自分が今どのサービスを使うべきかで迷わなくなります。

ミラサポplusの会員登録とログイン

ミラサポplusは非会員でも一部機能は使えますが、事業財務情報の保存・経営診断・補助金のお気に入り登録など主要機能を使うには会員登録が必要です。

会員登録の方法

会員登録には2つのパターンがあります。

  • メールアドレスでの新規登録
  • GビズIDとの連携登録

GビズIDを既に取得している方は、GビズID連携の方がスムーズです。ミラサポplusのログイン画面から「GビズIDでログイン」を選択し、gBizIDのログイン情報を入力するだけで会員登録が完了します。事業財務情報もGビズIDの法人情報から自動転記されます。

ログインID・パスワードを忘れた場合

メールアドレスで登録した方は、ログイン画面の「パスワードをお忘れの方はこちら」から再設定手続きが可能です。登録済みメールアドレスに再設定リンクが届きます。

GビズID連携で登録した方は、GビズID側のパスワードを再設定することでミラサポplusのログインも復旧します。ミラサポplus単体でのパスワード再設定は行えません。

GビズIDエントリーからプライムへの変更時の注意点

GビズIDエントリーでミラサポplusを使っていた方が後からプライムに切り替えた場合、会員情報に紐づくメールアドレスが一致していれば自動連携されます。ただしメールアドレスが異なる場合は、ミラサポplusの「設定」画面から手動でGビズID連携情報を更新する必要があります。

ミラサポplusの主要機能と使い方

ミラサポplusには複数の機能があり、最初は「どこから使えばいいか分からない」という声が多いため、よく使われる4機能に絞って使い方を整理します。

機能1 制度ナビで補助金を検索する

最も利用頻度の高い機能です。トップページの「制度を探す」から制度ナビに進みます。検索軸は以下が用意されています。

  • キーワード(制度名・事業内容)
  • 対象エリア(全国・都道府県別)
  • 対象業種(標準産業分類ベース)
  • 従業員規模
  • 支援種別(補助金・税制・認定・融資)
  • 補助金の使いみち(設備投資・人材育成・海外展開など)

検索結果は一覧表示され、各制度の概要・対象要件・補助率・受付期間を一目で確認できます。気になる制度は「お気に入り登録」しておくと、後から一覧で比較検討できます。

補助金によっては公募予告の段階でミラサポplusに掲載されるケースもあり、Jグランツに公開される前から情報をキャッチできる点がメリットです。

機能2 事例ナビで採択事例を調査する

「事例を探す」からアクセスできる機能で、過去に採択された経営事例を検索できます。業種・地域・企業規模・取り組み内容で絞り込みが可能です。

事例詳細ページでは、対象企業の課題・取り組み内容・成果・活用した支援制度が記載されており、「自社と似た企業がどの補助金を使って成功したか」を参考にできます。補助金申請時の事業計画書を書く際のベンチマークとしても有用です。

機能3 支援者・支援機関を探す

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)や商工会議所、よろず支援拠点などの支援窓口を検索できる機能です。事業計画書の作成支援や、補助金申請のブラッシュアップを第三者に依頼する際に使います。

中小企業診断士・税理士・認定支援機関に登録されたコンサルティング会社などが業種・地域で検索できます。当社(株式会社ローカルマーケティングパートナーズ)も認定支援機関としてここに登録されており、検索からのお問い合わせも受け付けています。

機能4 電子申請サポートで事業財務情報を管理する

事業財務情報を登録しておくと、後のJグランツ申請時や経営診断機能で自動引用されるため、入力の手間が大幅に削減されます。登録できる情報は以下です。

  • 売上高・営業利益・経常利益(3期分)
  • 総資産・自己資本(3期分)
  • 従業員数・事業拠点
  • 主要取引先・主要製品・主要サービス
  • 事業計画の概要

入力したデータはCSVでダウンロードでき、税理士・会計士との情報共有にも使えます。ローカルベンチマーク分析や経営診断機能にもこの情報が自動連携されます。

ミラサポplusのローカルベンチマーク活用

ミラサポplusで注目すべき機能の1つが、経済産業省が開発した「ローカルベンチマーク(ロカベン)」の分析ツールです。

ローカルベンチマークとは

ローカルベンチマークは、企業の経営状態を「財務情報6項目」「非財務情報4項目」で総合評価する経営診断フレームワークです。

財務6項目:

  • 売上高増加率
  • 営業利益率
  • 労働生産性
  • EBITDA有利子負債倍率
  • 営業運転資本回転期間
  • 自己資本比率

非財務4項目:

  • 経営者の能力・意欲
  • 事業性評価(商流・業務フロー)
  • 関係者との関係性
  • 内部管理体制

ローカルベンチマークの使い方

事業財務情報を登録しておくと、ミラサポplusがローカルベンチマークの財務6項目を自動算出します。非財務4項目は事業計画書の内容を基に自己診断で入力していきます。

分析結果は「現在位置」「業界平均との比較」「改善ポイント」の3軸で可視化され、自社の強み・弱みが定量的に把握できます。これは補助金の事業計画書で「自社の現状分析」を書く際の根拠資料として活用できます。

認定支援機関との面談に持参する使い方

経営革新計画や事業再構築補助金の申請時、認定支援機関との面談が必要になります。ローカルベンチマーク分析結果をPDFでダウンロードして持参すると、面談が効率化します。支援機関側もこのフォーマットを見慣れているため、説明時間を短縮できます。

【独自】補助金支援の現場で見えたミラサポplus活用の5つのコツ

ここからは、ミラサポplusの基本操作から一歩踏み込んだ実務Tipsです。当社が補助金申請を250件超ご支援する中で蓄積した、一般的な使い方解説記事には載っていない活用ノウハウをまとめます。

コツ1 制度ナビは「使いみち軸」で検索する

業種や地域だけで検索すると該当数が数百件にのぼり、絞り込みに時間がかかります。「使いみち軸(設備投資・人材育成・海外展開・DX化など)」で検索すると、自社の投資計画に直結する制度だけが表示され、効率的に比較できます。

コツ2 公募予告段階でお気に入り登録しておく

人気の高い補助金(IT導入補助金・事業再構築補助金等)は、公募開始直前に申請書類を準備していては遅いケースが多いです。ミラサポplusでは公募予告段階でも制度が掲載されるため、年間の申請予定を立てる段階でお気に入り登録しておくと、公募開始のメール通知を受け取れます。

コツ3 事例ナビを事業計画書の表現ベンチマークにする

事業計画書を自力で作成すると「どの程度の具体性で書けば審査が通るか」が分からず、過剰に詳細に書いて冗長になるか、逆に抽象的すぎて訴求力を欠く、という両極端になりやすいです。事例ナビで類似業種・類似規模の採択事例を5件程度読み込み、具体性のレベル感を揃えると事業計画書の質が安定します。

コツ4 事業財務情報は毎期更新する

一度登録した事業財務情報を更新せずに何年も放置している会社が少なくありません。補助金申請のたびに古いデータを手作業で修正することになり、ヒューマンエラーの温床になります。決算確定後にミラサポplusの事業財務情報を更新する運用ルールを作ると、複数の補助金申請の作業が効率化します。

コツ5 GビズID連携で複数人運用を設計する

GビズIDプライムの法人に紐づくメンバーアカウントを発行しておくと、複数の担当者がミラサポplusにログインして同一の事業財務情報を参照・更新できるようになります。事業部門・経理部門・経営企画部門の3者が分担して補助金運用をしている会社ではほぼ必須の設定です。

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ミラサポplusと他の情報収集手段の組み合わせ

ミラサポplusだけで補助金情報を完結させようとすると、地方自治体独自の補助金や最新の公募情報を取りこぼすリスクがあります。実務的には以下の併用が推奨されます。

国・地方自治体の公式サイト

経済産業省・中小企業庁・各都道府県・市区町村の公式サイトには、ミラサポplusに掲載される前の最新公募情報が出るケースがあります。自社の所在地の自治体サイトは月次でチェックする運用が推奨です。

認定支援機関・税理士・商工会議所

補助金の採択率を高めるには、制度理解だけでなく事業計画書のブラッシュアップが重要です。認定支援機関・顧問税理士・商工会議所の経営相談窓口を定期的に活用することで、書類の完成度が上がります。

業界団体・同業他社ネットワーク

同じ業界の経営者ネットワークで「どの補助金を使ったか」「採択された事業計画書の書き方」を共有する場は、ミラサポplusには載らない現場の知見を得られる貴重な情報源です。

補助金申請代行サービス

自社のリソースで補助金申請をすべて完結させることが難しい場合、認定支援機関や補助金申請代行会社に業務委託する選択肢もあります。当社でも業種・事業ステージに応じた補助金のマッチングから事業計画書の作成支援・Jグランツでの申請作業まで一気通貫でご支援しています。

ミラサポplusのログイン・利用上のよくある質問

Q ミラサポplusの会員登録にマイナンバーカードは必要か

ミラサポplus単独の会員登録にマイナンバーカードは不要です。メールアドレスとパスワードだけで登録できます。GビズIDと連携したい場合、GビズIDプライムの取得時にマイナンバーカードが必要になります(郵送申請ならマイナンバーカード不要)。

Q ミラサポplusで保存した事業財務情報は他のサービスでも使えるか

ミラサポplusに登録した事業財務情報は、ミラサポplus内の経営診断・ローカルベンチマーク機能で自動引用されます。ただしJグランツやGビズIDに直接連携する機能はないため、Jグランツ側でも法人情報を別途登録する必要があります。CSVでのエクスポートは可能なので、他サービスに手作業で入力する時の参照資料としては使えます。

Q ミラサポplusは個人事業主も使えるか

はい、個人事業主も会員登録・全機能の利用が可能です。GビズIDプライムを取得している個人事業主なら、GビズID連携でログインできます。制度ナビでも個人事業主を対象とした補助金・助成金が多数掲載されています。

Q ミラサポplusでの申請と認定支援機関の関与は必須か

補助金の種類によって異なります。経営革新計画・事業再構築補助金など一部の制度では認定支援機関の関与が必須条件になっています。ミラサポplusで制度の詳細ページを確認すると「認定支援機関の関与の有無」が明記されているので、申請前に必ず確認してください。

まとめ:ミラサポplusは補助金運用の情報基盤として活用する

ミラサポplusは単なる補助金検索サイトではなく、事業財務情報・経営診断・採択事例・支援機関検索を統合した「中小企業の経営支援ポータル」として設計されています。全機能を使いこなせば、補助金選定から事業計画書作成・採択後の事業運営まで継続的に活用できる情報基盤になります。

補助金活用の効率を高めるには、年1回の単発利用ではなく、事業財務情報の更新・公募予告のウォッチ・経営診断の活用を日常業務に組み込むことが重要です。

当社では、業種・エリア・事業ステージに応じた補助金のマッチング、ミラサポplusとJグランツを組み合わせた運用設計、事業計画書の策定支援・申請作業代行までワンストップでご支援しています。「補助金の情報収集に時間を取られている」「自社に合う制度が分からない」とお悩みの方はお気軽にご相談ください。

関連情報:


よくある質問

Q. ミラサポplusとJグランツは何が違うのですか?

A. ミラサポplusは中小企業庁が運営する「補助金・支援制度を探すポータルサイト」で、Jグランツはデジタル庁が運営する「補助金の電子申請システム」です。ミラサポplusで支援制度を検索・比較して、申請したい補助金が見つかったらJグランツで実際の申請手続きを行う、という役割分担になっています。一部の補助金はミラサポplusの「電子申請サポート」機能経由で申請情報を下準備することもできます。

Q. ミラサポplusは無料で使えますか?

A. ミラサポplusの会員登録・基本機能はすべて無料です。補助金制度の検索、経営事例の閲覧、ローカルベンチマーク、経営診断などが無料で利用できます。会員登録なしでも一部機能は使えますが、事業財務情報の保存・経営診断機能・補助金のお気に入り登録などは会員登録が必要です。会員登録はメールアドレスまたはGビズIDがあれば数分で完了します。

Q. ミラサポplusの事業財務情報を入力するメリットは何ですか?

A. 事業財務情報を登録しておくと、経営診断・ローカルベンチマーク・補助金申請の各機能で自動的に数値が引用され、入力作業の工数が大幅に削減されます。また、業界平均や同規模企業との比較も自動的に表示されるため、自社の経営状況を客観的に把握できる点も大きなメリットです。3期分を入力すると経年推移のグラフも自動生成されます。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

マーケティング支援の実務経験を活かし、BtoB/BtoCの戦略設計から施策実行まで150件超のプロジェクトを統括。地場の店舗ビジネスからスタートアップ、上場企業まで、現場に入り込んで再現性あるマーケティングを構築する。セミナー支援では企画・運営・登壇まで一気通貫で手がける。

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