整骨院開業ガイド|資金・資格・届出・保険請求・集客の全体像
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整骨院開業ガイド|資金・資格・届出・保険請求・集客の全体像

執筆: ローカルマーケティングパートナーズ 編集部

監修: 山本 貴大

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整骨院(接骨院)の開業は、柔道整復師の独立先として最も一般的な選択肢です。保険施術ができるという強みがある一方、療養費の請求ルールが年々厳格化し、保険だけでは収益を維持しにくい環境になっています。開業を決断するには「いくらかかるのか」「どの届出が必要か」「保険と自費をどう組み合わせるか」「開業後に患者をどう集めるか」を同時に整理する必要があります。

このガイドでは、整骨院開業の全体像を、資格・施術管理者要件・開業資金・届出手続き・物件選定・保険請求の仕組み・自費メニュー設計・収支シミュレーション・集客まで一気通貫で解説します。「整骨院は儲からない」と言われる背景と、それを回避するための収益設計も具体的に掘り下げました。

整骨院開業の全体像と意思決定の順序

整骨院を開業するまでには、6つの意思決定を順番に積み上げていきます。順序を飛ばすと、物件を押さえたのに施術管理者研修が間に合わない、保険請求の準備ができないまま開院日を迎えるといった手戻りが発生します。

標準的な意思決定の順序は次のとおりです。

  1. 開業形態の決定(個人 or 法人、1人院 or スタッフ雇用)
  2. 施術管理者要件の確認(実務経験3年・研修修了の有無)
  3. 事業計画・資金計画の策定
  4. 物件選定・商圏調査
  5. 内装工事・設備調達
  6. 届出・保険登録・集客準備

このうち、2番目の施術管理者要件がボトルネックになるケースが増えています。2024年4月の制度改正で実務経験が3年以上に延長されたため、勤務年数が足りない場合は開業スケジュール自体を見直す必要があります。

整骨院開業の全体スケジュール(標準12ヶ月) 構想・計画 12〜10ヶ月前 物件・資金 9〜6ヶ月前 工事・調達 5〜3ヶ月前 届出・登録 2〜1ヶ月前 開院 構想・計画フェーズ ・開業形態の決定 ・施術管理者要件の確認 ・事業計画・資金計画 ・商圏リサーチ ・施術管理者研修受講 物件・資金フェーズ ・物件内見・契約 ・融資申込・審査 ・補助金申請 ・内装業者選定 ・施設基準の事前確認 工事・調達フェーズ ・内装工事 ・医療機器・備品購入 ・レセコン導入 ・看板・サイン製作 ・ホームページ制作 届出・集客フェーズ ・保健所 開設届 ・厚生局 受領委任届 ・税務署 開業届 ・GBP開設・SNS準備 ・内覧会・挨拶回り 注意: 施術管理者研修は年数回の開催。研修日程を最初に確認しないとスケジュール全体が後ろ倒しになる 保険請求の開始は受領委任届の受理後。開院から保険請求開始まで2〜4週間のタイムラグがある点も資金計画に織り込む

出典: ローカルマーケティングパートナーズが各種公開情報をもとに構成

柔道整復師の資格要件と施術管理者制度

整骨院を開設するには、柔道整復師の国家資格が必要です。整体院やリラクゼーションサロンとは法的な位置づけが大きく異なります。

柔道整復師になるには、文部科学大臣が指定する大学・短大、または都道府県知事が指定する養成施設で3年以上の課程を修了し、国家試験に合格する必要があります。合格率は2024年度で約66%(第32回、新卒に限れば約85%)です。

資格取得後、すぐに開業できるわけではありません。2024年4月以降、施術管理者になるためには以下の2つの要件を満たす必要があります。

要件内容備考
実務経験柔道整復師として3年以上の勤務2024年4月以降に届出する場合。週32時間以上の常勤が条件
施術管理者研修公益財団法人柔道整復研修試験財団が実施する2日間の研修を修了年数回の開催。地方では会場が限られるため早めに申込む

この2つを満たさなければ、保健所に開設届を提出することができません。勤務年数が3年に達していない場合は、開業時期自体を見直す判断が必要です。

整骨院と混同されやすい施設との違いを整理しておきます。

項目整骨院(接骨院)整体院鍼灸院
必要資格柔道整復師(国家資格)なし(民間資格は任意)はり師・きゅう師(国家資格)
保険適用あり(骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲)なしあり(医師の同意書が必要)
保健所届出必須(開設届)不要必須(開設届)
施設基準あり(施術室6.6平米以上等)なしあり
広告規制あり(柔道整復師法で規定)なし(景品表示法・薬機法は適用)あり

整体院には法的な参入障壁がないため競合が急増していますが、整骨院は保険施術ができるという独自のポジションを持っています。この違いが収益モデルの設計に直結します。

開業資金の内訳と調達方法

整骨院の開業資金は、テナント物件での開業で500万〜1,000万円が一般的な水準です。クリニック(5,000万〜1億円)や飲食店(800万〜2,000万円)と比べると初期投資は低めですが、運転資金の確保がより重要になります。保険請求の入金が施術から3ヶ月後になるためです。

開業資金の内訳

費目金額目安備考
保証金・敷金100万〜200万円家賃の6〜10ヶ月分が相場
内装工事150万〜400万円居抜きなら50万〜150万円に削減可
医療機器・備品50万〜200万円低周波治療器・ウォーターベッド・施術ベッド等
レセコン・システム30万〜80万円月額制なら初期費用を抑えられる
看板・外装20万〜50万円視認性の確保が重要
広告・販促30万〜80万円ホームページ・チラシ・GBP整備
運転資金(3ヶ月分)150万〜300万円保険請求の入金タイムラグ分
合計530万〜1,310万円

運転資金3ヶ月分は「余裕があれば」ではなく必須と考えてください。健康保険の療養費は施術月の翌月に請求し、支払いは請求からさらに1〜2ヶ月後です。開院直後は来院数も少なく、保険請求の入金がない状態で家賃・人件費・生活費をまかなう必要があります。

資金調達の選択肢

開業資金の調達方法は主に3つです。

日本政策金融公庫の新創業融資は自己資金要件が緩和されており、柔道整復師の開業で広く利用されています。融資限度額は3,000万円(運転資金は1,500万円)、据置期間は最長2年です。融資審査では「柔道整復師としての勤務実績」と「開業後の収支計画の具体性」が重視されます。

自治体の制度融資は金利が1〜2%台と低く、信用保証協会の保証付きで審査を通しやすいのが特徴です。ただし手続きに時間がかかるため、開業6ヶ月前には申込みを開始する必要があります。

小規模事業者持続化補助金は販促費(ホームページ・チラシ・看板)に使えます。上限50万〜250万円で、採択率は40〜60%。交付は後払いのため、立替資金が必要な点に注意してください。補助金の最新情報は補助金データベースで業種・金額帯から検索できます。

物件選定と施設基準

立地選びの3つの視点

整骨院の商圏は半径500m〜1kmが中心です。飲食店やクリニックと比べて狭いため、立地の選定が集客に直結します。

駅前・商業施設周辺は通勤途中や買い物ついでの来院を取り込めます。家賃は月15万〜30万円の物件が多く、競合も密集する傾向にあります。一方、住宅街の幹線道路沿いは、高齢者や主婦層を主要患者として狙える立地です。家賃は月8万〜15万円と抑えられる反面、視認性の確保が課題になります。

商圏調査では、半径1km圏内の人口・年齢構成・競合院数を確認します。ターゲット層が高齢者なら65歳以上人口の密度、スポーツ障害なら部活動がある学校や運動施設の近接性がポイントです。エリアマーケティングDBで対象エリアの人口構成・世帯数・商圏データを確認できます。

保健所の施設基準

整骨院は「柔道整復師法」に基づく施術所であり、保健所の施設基準を満たさなければ開設届が受理されません。主な基準は以下のとおりです。

項目基準
施術室の面積6.6平米(2坪)以上
待合室の面積3.3平米(1坪)以上
施術室の区画室面積の1/7以上を外気に開放できる構造、またはこれに代わる換気装置
施術室と待合室の区画固定壁またはパーティションで区画すること
衛生管理常に清潔に保つこと、消毒設備の設置

施術室6.6平米は「ベッド2台+施術者の動線」がぎりぎり確保できるサイズです。3台以上のベッドを設置するなら10平米以上を確保してください。居抜き物件の場合、前テナントの間取りが施設基準を満たすかを内見時に確認します。保健所によって解釈が異なる場合があるため、物件契約前に管轄保健所に事前相談することを推奨します。

届出手続きの全体像

整骨院を開業するための届出は複数の機関にまたがります。提出漏れがあると保険請求ができない、税務上の問題が生じるといったトラブルにつながるため、チェックリストとして整理しておきます。

届出先届出名期限必要書類
保健所施術所開設届開設後10日以内開設届・施術所平面図・柔道整復師免許証の写し・施術管理者研修修了証
地方厚生局受領委任の届出保険取扱い開始前確約書・施術管理者選任届・経歴書・同意書
税務署個人事業の開業届開業後1ヶ月以内開業届出書(青色申告も同時に提出)
労働基準監督署労災保険指定申請労災取扱い開始前指定申請書(任意だが交通事故・労災患者の取り込みに重要)
共済組合連盟共済組合の受領委任届共済取扱い開始前各共済組合が指定する書類

受領委任の届出が遅れると、開院しても保険請求ができない期間が発生します。厚生局の処理に2〜4週間かかるため、開院日の1ヶ月前には提出を完了させるスケジュールを組んでください。

青色申告の届出は開業届と同時に提出します。65万円の特別控除は開業初年度から適用されるため、提出を忘れると節税メリットを丸1年失います。

保険施術と自費メニューの収支設計

整骨院の収益構造を理解するうえで、保険施術と自費メニューの違いは最も重要なテーマです。「整骨院は儲からない」という声の大半は、保険施術のみに依存した結果として語られています。

保険施術の単価構造

健康保険が適用される施術は、骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲の5傷病に限定されます。患者の窓口負担は3割(高齢者は1〜2割)で、残りを保険者に請求する仕組みです。

施術内容点数目安実質単価(3割負担の場合)
初検料1,550円患者負担 465円
後療料(1部位)590円/回患者負担 177円
後療料(2部位)920円/回患者負担 276円
後療料(3部位)1,020円/回患者負担 306円

1回あたりの平均単価は窓口収入で200〜400円、保険請求分を合わせても800〜1,200円程度です。月間200人来院しても月商16万〜24万円にしかならず、家賃・光熱費・レセコンの固定費を差し引くと赤字になるケースは珍しくありません。

さらに、近年は保険者による審査が厳格化しています。長期施術・多部位施術への返戻(支払い拒否)が増加しており、保険請求額が計画どおりに入金されないリスクも上昇しています。

自費メニューで単価を引き上げる

保険施術だけで収益を確保するのが困難な以上、自費メニューの導入が事業継続の前提になります。自費メニューは保険の制約を受けないため、施術内容・価格・施術時間を自由に設計できます。

整骨院と親和性の高い自費メニューの例を挙げます。

メニュー単価目安施術時間導入コスト
骨盤矯正3,000〜5,000円20〜30分低(手技のみ)
猫背矯正・姿勢改善3,000〜5,000円20〜30分低(手技のみ)
EMSトレーニング3,000〜4,000円20分中(EMS機器100万〜200万円)
美容鍼灸(鍼灸師資格者のみ)5,000〜8,000円30〜40分低(鍼・消耗品のみ)
交通事故施術(自賠責)4,200円/回(自賠責基準)30〜40分
パーソナルストレッチ4,000〜6,000円40〜60分

収支シミュレーション

保険のみの院と、自費を組み合わせた院で月次収支を比較します。

項目保険のみの院保険+自費の院
1日あたり来院数20人15人
保険施術 平均単価1,000円1,000円
自費施術 平均単価4,000円
自費利用率0%40%(6人/日)
月間営業日数25日25日
月間売上50万円97.5万円
家賃15万円15万円
人件費(本人以外)0円0円
光熱費・消耗品5万円6万円
レセコン・システム3万円3万円
広告費3万円5万円
その他経費4万円5万円
月間利益20万円63.5万円
年収換算240万円762万円

1人院でスタッフを雇用しない前提でも、自費比率40%を確保すれば年収700万円台が見えてきます。保険のみでは年収240万円で、生活費をまかなうのが困難な水準です。

ポイントは「自費メニューの導入」そのものではなく、「保険施術の患者を自費メニューに自然に誘導する設計」です。初回の保険施術後に、根本改善のための自費メニューを提案するカウンセリングフローを開院前に設計しておく必要があります。

「整骨院は儲からない」の構造的な原因と回避策

「整骨院 開業 儲からない」は検索ボリュームがあり、開業検討者の不安を反映しています。この不安に正面から向き合うことが信頼獲得の第一歩です。

厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、施術所(柔道整復)の施設数は2022年時点で約50,500か所。2012年の約43,000か所から10年間で約17%増加しています。一方で柔道整復師の国家試験合格者数は横ばいから微減傾向にあり、1施設あたりの施術者数が減少しています。つまり、小規模院の乱立と競合激化が進んでいるのが現状です。

整骨院が「儲からない」状態に陥る構造的な原因は3つに集約されます。

1つ目は保険依存です。前述のとおり、保険施術の単価は1回800〜1,200円です。来院数を増やしても売上の天井が低く、競合が増えれば来院数自体が分散します。

2つ目は集客投資の不足です。「国家資格があるから患者は来る」という前提で開業し、ホームページもGBPもない状態で営業を開始するケースが少なくありません。整骨院は半径500m〜1kmの商圏で患者を取り合う地域密着ビジネスであり、ローカルSEOとMEO対策は初期集客の必須施策です。

3つ目は差別化の欠如です。保険施術の内容は柔道整復師法で規定されているため、施術内容そのもので差別化しにくい構造があります。自費メニュー・院の得意分野・ターゲット層の絞り込みで選ばれる理由をつくらなければ、「近いから来ている」患者だけで経営を維持することになります。

回避策は、開業前の段階で「保険+自費の収益構成」「ターゲット患者と差別化軸」「集客チャネルの設計」を固めておくことです。開業後にこれらを手探りで構築しようとすると、運転資金が尽きるまでの猶予期間が短いため取り返しがつきません。

開業後の集客設計

整骨院の集客は、開業前の準備が開院後3ヶ月の来院数をほぼ決定します。開院日に「認知ゼロ」の状態からスタートすると、運転資金が持つ3ヶ月間で軌道に乗せるのが難しくなるためです。

開院前に完了させる準備

Googleビジネスプロフィール(GBP)は開院2〜3週間前に登録を開始します。院名・住所・電話番号・営業時間・施術メニュー・写真10枚以上を設定し、開院日に検索結果に表示される状態にしておきます。整骨院の患者の多くは「整骨院 + 地域名」でGoogle検索・Googleマップ検索を行うため、GBPの整備はMEO対策の第一歩です。

ホームページは最低限のページ構成(トップ・施術メニュー・院長紹介・アクセス・料金・予約)を開院前に公開します。ホームページがない整骨院は患者の信頼を得にくく、GBPの情報だけでは自費メニューの訴求ができません。

開院後3ヶ月の施策

開院直後はオフラインの施策が即効性を持ちます。

半径500m〜1kmへのポスティングは、ターゲット層の密度が高いエリアに絞って3,000〜5,000部を配布します。「開院記念 初回施術○円」のような限定オファーを入れると反応率が上がります。

近隣の整形外科・内科への挨拶回りは、紹介患者の受け入れ体制を伝える目的で行います。医師からの紹介は自費メニューの提案がしやすく、LTVが高い患者層を取り込めます。

口コミの獲得は初月から意識します。施術後に自然な流れでGBPへの口コミ投稿を依頼する仕組み(声かけ+QRコード掲示)を用意しておきます。

中長期の集客チャネル

開院3ヶ月以降は、SEOとSNSによる安定的な流入基盤を構築します。

ブログ(自院サイト内でのコラム記事)は「地域名+症状名」のキーワードで検索流入を狙います。「○○市 腰痛 整骨院」「○○駅 肩こり 整骨院」のような地域密着型のロングテールキーワードは、SEO難易度が低く少ない記事数でも上位表示を狙えます。

Instagramは、施術のビフォーアフター(姿勢改善等)、ストレッチ動画、院内の雰囲気を発信するチャネルとして機能します。フォロワー数よりも、来院済み患者との接点維持とリピート促進が主目的です。

交通事故患者の獲得は、整骨院特有の高単価チャネルです。自賠責保険の施術単価は1回4,200円で保険施術の数倍の収益になります。弁護士事務所や損害保険の代理店との連携ネットワークを構築しておくと、安定的に交通事故患者の紹介が得られます。

整骨院開業の失敗パターンと対策

整骨院開業で失敗する原因は、飲食店やクリニックとは異なる固有のパターンがあります。

保険請求の入金タイムラグを甘く見積もるパターンが最も多い失敗です。開院初月の保険請求分が入金されるのは3ヶ月後です。来院数が少ない開院直後に、固定費+生活費を自己資金だけでまかなう計算が成り立つか、開業前にシミュレーションしていないケースが目立ちます。

施術管理者研修の日程を確認しないまま物件を契約し、研修が半年先まで空いていないことに気づくパターンも後を絶ちません。研修は各地方で年2〜4回程度の開催であり、定員に達すると締め切られます。

保険請求の不正・グレーゾーン施術に手を出すパターンは、短期的に収益を上げても中長期で致命傷になります。保険者による個別審査や返戻が増加しており、悪質なケースは受領委任の取消し処分を受けます。保険請求は適正に行い、収益は自費メニューで補完するのが持続可能な設計です。

立地選定を家賃の安さだけで判断し、ターゲット患者がいない場所に出店するパターンも見られます。月間家賃を3万円抑えても、来院数が1日5人減れば月15万円以上の売上減になります。家賃は商圏の人口密度・年齢構成・競合数とセットで評価してください。

新規出店のマーケティング設計で、立地選定から開業後の集客までの設計フレームを整理しています。業種を問わず使える判断軸が含まれているため、整骨院開業の計画策定にも参考にしてください。

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応

2026年時点で、整骨院の開業にあたって対応が必要な制度変更を整理します。

インボイス制度は、自費施術の領収書にインボイス(適格請求書)番号を記載するかどうかの判断です。保険施術は非課税のためインボイスの対象外ですが、自費施術は課税売上になります。自費比率が高い院で法人顧客(福利厚生での整骨院利用等)がいる場合は、適格請求書発行事業者の登録を検討してください。個人の患者のみの場合は登録不要(免税事業者のまま)のケースが大半です。

電子帳簿保存法は、取引書類(請求書・領収書等)を電子データで受領した場合に電子保存が義務づけられています。レセコンから出力するデータ、クラウド会計ソフトとの連携を開業時に設計しておくと、後から対応するより手間が少なくなります。

まとめ

整骨院の開業は、柔道整復師の国家資格と施術管理者要件さえ満たしていれば、500万〜1,000万円の初期投資で実現できます。参入障壁は比較的低い一方で、保険施術のみでは収益を確保しにくい構造のため、自費メニューの設計と集客チャネルの構築が事業継続の鍵になります。

開業前にやるべきことは、施術管理者研修の日程確認、商圏調査と競合分析、保険+自費の収支シミュレーション、そして集客準備です。これらを開院日から逆算して12ヶ月前に着手するのが安全な設計です。

「儲からない」と言われるのは、準備不足のまま開業した場合の話です。収益構造を理解したうえで開業計画を立てれば、年収600万〜800万円は十分に射程に入ります。


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よくある質問

Q. 整骨院の開業資金はいくら必要ですか?

A. 立地と規模で幅がありますが、テナント開業で500万〜1,000万円が一般的です。居抜き物件なら内装費を抑えて300万〜600万円で開業できるケースもあります。内訳は保証金・敷金100万〜200万円、内装工事150万〜400万円、医療機器・備品50万〜200万円、広告・販促30万〜80万円、運転資金3ヶ月分で150万〜300万円が目安です。

Q. 整骨院の開業に必要な資格は何ですか?

A. 柔道整復師の国家資格が必須です。加えて、2024年4月以降に開業する場合は施術管理者になるために3年以上の実務経験と2日間の施術管理者研修の修了が求められます。整体院やリラクゼーションサロンとは異なり、保険施術を行うには柔道整復師免許がなければ開設届そのものを出すことができません。

Q. 整骨院と整体院の違いは何ですか?

A. 整骨院は柔道整復師が骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲に対して保険適用の施術を行う施設です。整体院は民間資格で開業でき、保険は適用されません。整骨院は保健所への開設届が必要で施設基準(施術室6.6平米以上等)を満たす必要がありますが、整体院にはこれらの法的要件はありません。

Q. 整骨院は儲からないと聞きますが本当ですか?

A. 保険施術だけに依存すると収益性は厳しいのが実態です。療養費の平均単価は1回800〜1,200円で、月間来院数200〜300人でも月商20万〜36万円にしかなりません。自費メニュー(骨盤矯正・EMSトレーニング・美容鍼灸等)を組み合わせて平均単価3,000〜5,000円に引き上げている院が収益を確保しています。

Q. 開業届はどこに出しますか?

A. 保健所への「施術所開設届」が最も重要で、開設後10日以内に提出が必要です。加えて、保険請求を行うために地方厚生局へ「受領委任の届出」、税務署へ「個人事業の開業届」を提出します。労災保険を取り扱う場合は労働基準監督署への届出も必要です。

Q. 整骨院の開業にはどれくらいの期間が必要ですか?

A. 構想から開業まで6〜12ヶ月が目安です。物件探しに2〜3ヶ月、内装工事に1〜2ヶ月、届出・保険登録に2〜4週間かかります。施術管理者研修は各地で年数回の開催のため、研修日程を早めに確認しておくことが重要です。

Q. 整骨院開業で使える補助金や助成金はありますか?

A. 小規模事業者持続化補助金(販促費、上限50〜250万円)、IT導入補助金(予約システム・電子カルテ、上限450万円)、自治体の創業支援補助金が主な候補です。内装工事や医療機器本体は対象外のケースが多く、販促・デジタル化費用が中心になります。日本政策金融公庫の新創業融資や制度融資も開業時の資金調達手段です。

Q. 整骨院の平均年収はどれくらいですか?

A. 個人開業の整骨院オーナーの年収は300万〜800万円の幅があります。保険施術のみの院は300万〜400万円台にとどまりやすく、自費比率50%以上で月商100万円以上を安定させている院は600万〜800万円台に達しています。従業員を雇用して複数台のベッドで稼働率を上げるか、1人院で経費を最小化するかで収益構造が変わります。

Author / Supervisor

山本 貴大

監修

山本 貴大

代表取締役 / 株式会社ローカルマーケティングパートナーズ

マーケティング支援の実務経験を活かし、BtoB/BtoCの戦略設計から施策実行まで150件超のプロジェクトを統括。地場の店舗ビジネスからスタートアップ、上場企業まで、現場に入り込んで再現性あるマーケティングを構築する。セミナー支援では企画・運営・登壇まで一気通貫で手がける。

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