テイクアウト・デリバリーの集客はGBPでの対応明示とInstagramでのメニュー訴求を軸に、デリバリープラットフォームを認知拡大に活用しつつ、自社注文チャネルへの移行を進める設計が基本です。
- GBPで「テイクアウト対応」を明示 — Googleマップの「テイクアウト」フィルターに表示されることが集客の入り口
- Instagramでテイクアウトメニューを定期発信 — ストーリーズで毎朝のメニュー告知が即日注文につながる
- デリバリープラットフォームは認知拡大のツール — Uber Eats等は手数料を考慮しつつ新規客の入り口として活用する
- 自社注文チャネルを並行して構築 — LINE公式や電話予約で手数料ゼロのリピート注文を増やす
- 店舗売上との両立が前提 — ピーク時間帯は店内優先、アイドルタイムにテイクアウトを強化する
この記事では、テイクアウトとデリバリーの集客施策を、店舗営業との両立を前提に整理します。飲食店の集客方法も合わせて参照してください。
テイクアウト・デリバリー市場の現状と機会
テイクアウトとデリバリーの利用は、コロナ禍を経て定着しました。一時的なブームではなく、消費者の購買行動として根付いています。
テイクアウト・デリバリーの市場特性
| 特性 | テイクアウト | デリバリー |
|---|---|---|
| 商圏 | 店舗周辺(徒歩圏内) | 配達範囲内(半径3-5km) |
| 客単価 | 店内とほぼ同等 | 配送料込みでやや高い |
| 利益率 | 店内と同等〜やや高い | プラットフォーム手数料で低下 |
| 需要のピーク | 昼(11-13時)が最大 | 夜(18-21時)も多い |
| 注文の起点 | Googleマップ・通りがかり | アプリ・Webサイト |
飲食店にとってのテイクアウト・デリバリーは、既存の設備と人員で追加売上を生み出せるチャネルです。ただし、店内営業とのバランスを取らなければオペレーションが破綻するリスクがあります。
Googleマップでテイクアウト需要を取り込む
Googleマップには「テイクアウト」「デリバリー」のフィルター機能があり、ユーザーはこのフィルターで対応店舗を絞り込んで検索します。GBPでテイクアウト対応を設定していない店舗は、この検索結果に表示されません。
GBP設定の必須項目
- 「テイクアウト」属性をON
- 「デリバリー」属性をON(対応している場合)
- テイクアウトメニューの写真をアップロード(最低5枚以上)
- テイクアウトの注文方法(電話・Web・LINE等)をビジネスの説明に記載
- 注文サイトのURL(ある場合)を設定
GBP投稿での訴求
GBP投稿でテイクアウトメニューを定期的に紹介してください。「本日のテイクアウト弁当」「テイクアウト限定メニュー」のような投稿が効果的です。写真は必ず添付し、価格と注文方法を明記します。
Instagram運用 テイクアウトメニューの訴求
テイクアウトの注文は「今日のランチどうしよう」という衝動的な判断で発生します。そのため、毎朝のストーリーズ告知が即日の注文につながりやすいのが特徴です。
ストーリーズの運用
- 毎朝10-11時にテイクアウトメニューの写真を投稿
- 「本日のテイクアウト」のテンプレートを作り、写真を差し替えるだけの運用にする
- 価格と注文方法(電話番号 or LINEリンク)を必ず記載
- リンクスタンプで注文ページに直接誘導
フィード投稿の活用
フィード投稿ではテイクアウトメニューの全体像を見せます。弁当の種類、価格帯、注文方法を1枚の画像にまとめたメニューカードの投稿が保存数を稼ぎやすく、来店検討中のユーザーの参考になります。
飲食店のInstagram運用も参照してください。
デリバリープラットフォームの活用と手数料設計
主要プラットフォームの比較
| プラットフォーム | 手数料目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| Uber Eats | 売上の30-35% | 利用者数が最多。認知拡大力が高い |
| 出前館 | 売上の30-40% | 和食・定食系の注文が多い |
| Wolt | 売上の25-30% | 都市部中心。UI/UXの評価が高い |
| menu | 売上の20-34% | 手数料が比較的低い |
価格設計のポイント
デリバリープラットフォームに出店する場合、手数料を考慮した価格設定が必要です。
- 店内価格の10-20%上乗せが一般的(プラットフォーム側も許容している)
- メニュー数は絞る(利益率の高いメニューに集中)
- セットメニューを充実させて客単価を上げる
- 原価率の低いドリンクやサイドメニューをセットに含める
プラットフォーム依存からの脱却
デリバリープラットフォーム経由の注文にチラシを同封し、「LINE公式から直接注文すると100円OFF」のようなインセンティブで自社チャネルへの移行を促してください。
自社注文チャネルの構築
デリバリープラットフォームの手数料は売上の30%前後と高額です。リピート客については、自社の注文チャネルに移行させることで利益率を大幅に改善できます。
LINE公式アカウントでの注文受付
- リッチメニューに「テイクアウト注文」ボタンを設置
- メニュー一覧と価格を自動応答で表示
- 注文フォーム(Googleフォーム等)へのリンクを設置
- 受け取り時間の指定と確認メッセージの自動送信
電話注文の導線
GBPに電話番号を設定し、「電話でテイクアウト注文可能」を明記してください。特にランチタイムの弁当注文は電話の方がスムーズな場合が多く、高齢のお客様にも対応しやすくなります。
自社Webサイトでの注文
予算に余裕がある場合は、自社サイトにオンライン注文機能を追加する方法もあります。Squareオンラインストアなどの無料ツールを使えば、初期費用をかけずに注文サイトを構築できます。
店舗売上との両立 時間帯別の運用設計
テイクアウトとデリバリーは店舗の追加売上チャネルですが、店内のオペレーションを圧迫してしまっては本末転倒です。
時間帯別の運用方針
| 時間帯 | 店内営業 | テイクアウト | デリバリー |
|---|---|---|---|
| 10:00-11:30 | 仕込み中 | 弁当の予約受付 | 受付なし |
| 11:30-13:00 | ランチピーク | 事前予約分のみ対応 | 制限する |
| 13:00-14:00 | ランチ後半 | 積極的に対応 | 積極的に対応 |
| 14:00-17:00 | アイドルタイム | 最重点時間帯 | 最重点時間帯 |
| 17:00-19:00 | ディナー立ち上がり | 対応可 | 対応可 |
| 19:00-21:00 | ディナーピーク | 事前予約分のみ | 制限する |
テイクアウト専用メニューの設計
店内メニューをそのままテイクアウトにするのではなく、テイクアウト専用メニューを設けると効率的です。
- 調理工程がシンプルで、ピーク時にも手を取られないメニュー
- 冷めても美味しいメニュー(丼もの、カレー、パスタ等)
- 容器のコストを考慮した価格設定
- 持ち運びやすさを考慮したパッケージング
テイクアウト売上を伸ばすKPIと施策カレンダー
確認すべきKPI
| KPI | 目標目安 | 計測方法 |
|---|---|---|
| テイクアウト月間売上 | 月商の15-25% | POS or 手動集計 |
| 1日あたり注文件数 | 10件以上 | 手動カウント |
| テイクアウト平均客単価 | 1,000-1,500円 | 売上÷注文件数 |
| LINE経由注文比率 | 30%以上 | LINE注文数÷全注文数 |
| デリバリーPF経由比率 | 50%以下(目標) | PF売上÷テイクアウト総売上 |
月間施策カレンダー
| 週 | 施策 |
|---|---|
| 第1週 | 新メニューのテイクアウト展開+Instagram投稿 |
| 第2週 | LINE友だち限定のテイクアウトクーポン配信 |
| 第3週 | GBPにテイクアウトメニューの写真追加+投稿 |
| 第4週 | 前月のKPI振り返り+メニュー改善 |
季節別の施策
| 季節 | テイクアウト施策 |
|---|---|
| 春(3-5月) | お花見弁当、新生活応援セット |
| 夏(6-8月) | 冷やし麺テイクアウト、かき氷 |
| 秋(9-11月) | 秋の味覚弁当、ハロウィン限定 |
| 冬(12-2月) | 鍋セット、クリスマスオードブル、おせち |
季節イベントに合わせた限定メニューは話題性があり、InstagramやLINE公式での告知効果が高くなります。
まとめ
テイクアウト・デリバリーは飲食店の追加売上チャネルとして定着しており、店舗営業と両立させる設計が重要です。GBPでの対応明示、Instagramでのメニュー訴求、LINE公式での事前予約受付を基本の導線として整備してください。
デリバリープラットフォームは認知拡大のツールとして活用しつつ、リピート客は自社チャネル(LINE・電話)に移行させることで、手数料を抑えて利益率を改善できます。飲食店の集客方法や飲食店のMEO対策も参照しながら、テイクアウトを含めた総合的な集客体制を構築してください。
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