背景と課題
商圏人口20万人のエリアで外壁塗装・リフォーム事業を展開する企業から、売上拡大の相談を受けた。チラシ折込とWEB広告の両方で販促を行っていたが、それぞれの媒体の費用対効果が可視化されておらず、投下コストに対してどの程度反響が獲得できているのか把握できていない状態だった。
事業のKPIを分解すると、売上=現場調査数×契約率×平均単価となる。契約率や平均単価は営業力や商品力に依存する部分が大きいため、マーケティングで改善可能な「現場調査数」の最大化が焦点となった。チラシの折込エリアは商圏全域に均一に配布しており、エリアごとの反響率の差異を考慮した運用はされていなかった。WEB広告も出稿はしていたが、サイト自体の問い合わせ導線が整備されておらず、流入に対する反響率は低い水準にとどまっていた。
施策と実行プロセス
最初に全体の販促計画を再設計した。粗利の10〜15%を販促予算の上限とし、月間の目標現場調査数から逆算して、チラシ・WEB広告・OBリピートの3経路それぞれに必要な投下コストと目標反響数を策定。反響管理の仕組みを導入し、媒体ごとの費用対効果をリアルタイムで把握できる体制を構築した。
チラシ改善では2つの軸で取り組んだ。1つ目は紙面の改善。従来の理念訴求型から、価格目安や施工事例を前面に出した反響獲得型のチラシへ刷新した。2つ目はエリアマーケティング。折込エリアごとの反響率を算出し、反響率の高いエリアへの配布頻度を増やす一方、反応の薄いエリアは削減する運用に変更した。
WEB集客では、まずサイトの問い合わせ導線を整備。フォーム到達率の改善とフォーム完了率の向上を図り、WEBからの月間反響目標を設定。リスティング広告はエリア名×塗装関連キーワードに絞って出稿し、獲得単価をコントロールしながら流入数を拡大した。並行して自然検索からの流入を増やすためのコンテンツ整備も段階的に進めた。
成果
反響管理の仕組みが稼働したことで各媒体の費用対効果が明確になり、コスト配分の最適化が進んだ。チラシのエリア絞り込みにより折込部数は削減しながらも反響数は維持。捻出した予算をWEB広告に再配分することで、WEB経由の新規反響を上乗せした。結果、販促費総額は据え置きのまま月間の現場調査数が増加し、年商は改善前の1.5倍に拡大。OB顧客へのフォロー体制の整備により、リピートや紹介経由の案件も安定的に発生する基盤が構築された。
クライアントの声
「チラシの配布エリアを変えるだけでこんなに反響が変わるとは思いませんでした。どの媒体からどれだけ反響が来ているかが見えるようになったことで、お金の使い方に自信が持てるようになりました。」