M&Aアドバイザリー
BtoB M&Aアドバイザリー 創業2期目

CHALLENGE

売り手・買い手双方の案件開拓が進まず、FA受託件数がゼロのまま停滞していた

RESULT

ペルソナ設計とセミナー施策で経費40万円から1,500万円のFA案件を受託

セミナー集客 ペルソナ設計 CJM M&A FA

背景と課題

M&Aのファイナンシャルアドバイザリー(FA)事業を立ち上げたスタートアップから、案件獲得の仕組みづくりについて相談を受けた。代表は大手金融機関で10年以上のM&A実務経験を持ち、ディールの遂行力には定評があったが、独立後の集客と案件開拓に苦戦していた。

課題は買い手と売り手の双方にまたがっていた。買い手企業に対しては、個人の人脈を起点にアプローチしていたものの、紹介だけでは案件の供給が安定せず、月によって商談数にばらつきが出ていた。売り手企業の開拓はさらに難航しており、事業承継や事業売却を検討しているオーナー経営者に接点を持つ手段がほぼ存在しない状態だった。

WEBサイトは開設していたが、サービス紹介と代表プロフィールが掲載されている程度で、問い合わせ導線や信頼構築のためのコンテンツは整備されていなかった。広告やコンテンツSEOに投資するには予算的な制約もあり、限られた資源のなかで成果につなげる手法が求められていた。

施策と実行プロセス

まず、売り手と買い手それぞれのペルソナを精緻に設計するところから着手した。売り手側は「後継者不在に悩む60代のオーナー経営者」「成長事業を保有しながらコア事業に集中したい50代の経営者」など、事業売却の動機が異なる複数のセグメントを定義。買い手側は「既存事業の隣接領域でM&Aによる成長を目指す中堅企業の経営企画部門」を主要ターゲットに設定した。

各ペルソナに対して、検討初期から意思決定に至るまでのカスタマージャーニーマップ(CJM)を作成した。売り手の場合、「漠然とした不安→情報収集→相談先の選定→FA契約」というフェーズごとに、心理的なハードルと求める情報を整理。買い手の場合は「成長戦略の模索→M&Aの検討開始→ソーシング→案件評価→ディール実行」の各段階を可視化した。

このCJMをもとに、各フェーズのボトルネックに対応するセミナー企画を設計した。売り手向けには「事業承継の選択肢と進め方」をテーマに、会計事務所や金融機関との共催形式で地域密着型のセミナーを実施。オーナー経営者が参加しやすいよう、平日午後の90分構成とし、個別相談会をセットにした。買い手向けには「中堅企業のM&A戦略と実務」と題した少人数制のワークショップ型セミナーを月1回開催し、参加者同士のディスカッションを通じて関係構築を促した。

セミナー後のフォローアップも重要な設計ポイントとした。参加者に対して1週間以内に個別面談の打診を行い、具体的なニーズの有無にかかわらず関係を維持する仕組みを構築。ニーズが顕在化していない参加者にはメールマガジンでの情報提供を継続し、タイミングが来た際に第一想起される状態を目指した。

成果

セミナー施策を開始してから4ヶ月間で、売り手向け3回・買い手向け4回の計7回を開催。参加者は延べ85名で、うち売り手候補として具体的な相談に発展したのが6社、買い手候補として継続的な関係構築に至ったのが11社となった。

セミナー経費はすべて合わせて約40万円。その中から1件のFA契約が成立し、フィー総額は約1,500万円となった。投下コストに対するリターンとしては極めて高い水準だった。加えて、売り手向けセミナーの共催先である会計事務所から、後日別の事業承継案件の紹介を受けるなど、セミナーを起点にした紹介ネットワークの構築にもつながった。

もう一つの大きな成果は、売り手開拓のチャネルが確立されたことにある。FA事業において売り手案件の確保は最大の課題であり、セミナーと個別相談を組み合わせたアプローチが、オーナー経営者の心理的ハードルを下げる有効な手段として機能した。

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