背景と課題
地域密着で広告販売事業を営む企業が、新たな収益の柱として住宅不動産会社向けのマーケティング支援サービスの立ち上げを検討していた。既存事業で蓄積した広告枠の販売ノウハウや地域企業とのネットワークは強みになり得たが、マーケティング支援という形でサービスを体系化した経験がなく、何をどのような形で提供すべきか定まっていなかった。
住宅市場は成熟期にあり着工棟数は減少傾向にある一方で、地域の工務店や住宅会社はWeb集客やブランディングに課題を抱えているケースが多い。この需要に対して、提案の骨子となるマーケティング戦略のフレームワークづくりから、具体的な支援メニューの設計、提案から納品までの運営オペレーションの整備が必要だった。
施策と実行プロセス
まず住宅会社が直面する集客課題を4つのステップに分解するフレームワークを設計した。商圏の設定、商圏内の市場規模からの目標設定、現状の集客KPI整理、そして集客チャネルの最適化という流れで、どの住宅会社に対しても初回提案が可能な型を構築した。
次に、提案資料のテンプレートを整備。商圏人口や年間着工棟数などのオープンデータを活用した市場分析パート、KPIツリーの設計パート、チラシ・Web・SNSなど媒体別の施策提案パートで構成し、個社ごとにカスタマイズ可能な設計とした。
サービスメニューとしては、WEBサイト改善、リスティング広告運用、チラシの紙面設計・エリアマーケティング、SNS運用の4つを柱に据え、それぞれの料金体系と提供範囲を明文化。提案から受注、納品、月次レポーティングまでの業務フローと、必要に応じた外部パートナーとの連携体制も含めた座組を設計した。
成果
事業設計の完了後、既存取引先の住宅会社3社に対して新サービスの提案を実施し、初月で2社の受注を獲得。提案フレームワークの型化により、営業担当者が一人でも初回提案から見積もり提示まで完結できる体制が整った。新規事業として月次の安定収益を生む基盤が構築され、その後の横展開にも着手している。